4人で打ち合わせ中の風景

勤務地や仕事内容、会社の雰囲気など、転職先を選ぶ基準は人それぞれ。

ではあなたにとって、福利厚生の重要度は上から何番目ですか?

転職先を選ぶうえで、福利厚生は重要なチェックポイントのひとつ。

福利厚生の充実した企業はたしかに魅力的ですが、福利厚生だけで会社を選ぶ行為は非常に危険です。

そもそも福利厚生という制度そのものがどういう仕組なのか、あなたはどこまで把握できていますか?

このページでは、転職先の福利厚生でチェックすべきポイントについて詳しく解説します。

近いうちに転職を考えている方は、失敗を防ぐためにもぜひチェックしてみてください。

福利厚生とは給料以外に受け取れる報酬

ヨガを楽しんでいる若い女性

そもそも福利厚生とはどういう制度なのか、まずは基本をおさらいしましょう。

簡単にご説明すると、福利厚生とは給料以外に受け取れる各種報酬のこと。

毎月の給与明細をチェックすると、基本給以外に残業代や通勤交通費、健康保険や厚生年金などが記載されていますよね。

勤め先によっては住宅手当や家族手当などが支給されていることもありますね。

ただしひとことで福利厚生といっても、以下の2つに分けられます。

  • 法定福利
  • 法定外福利

それぞれのちがいについても理解を深めておきましょう。

法律で義務づけられた法定福利

法定福利とは、その名の通り法律で定められた福利厚生のこと。

転職サイトを見ていると、社会保険完備という表記を頻繁に見かけますよね。

以下の社会保険は、いずれも法律で義務づけられた福利厚生です。

  • 雇用保険
  • 労災保険
  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 介護保険

ほかにもケガや病気で働けなくなったときの休業補償、児童手当なども法定福利に含まれます。

企業が独自に定める法定外福利

では法定外福利とはどういったものかというと、法定福利以外の各種手当や休業ほぼすべてが当てはまります。

法定外福利の代表的な例を以下にピックアップしました。

  • 住宅手当、社員寮、借り上げ住宅
  • 通勤交通費
  • 健康診断、人間ドック、メンタルヘルス
  • 家族手当、出産祝い、育児・介護休業
  • 特別休暇、慶弔休暇
  • 役職手当、資格手当
  • 食事補助、社員食堂
  • 持株制度、財形貯蓄
  • 社員旅行、保養所 など

通勤交通費や慶弔休暇は法定福利なのでは? と思われがちですが、実は法律で定められていません。

育児休業もあくまで法定外福利の一環なので、育休を取得できない企業もゼロではないのです。

転職先の福利厚生でチェックすべきポイント

パソコンを見ながら悩む男性

福利厚生の基本をつかんだうえで、ここからは具体的に転職先の探し方を見ていきましょう。

まずチェックすべきは法定福利。

魅力的な求人を見つけたとしても、社会保険完備と書かれていない場合は、よく考えてから選考に進みましょう。

先ほどもご説明したとおり、健康保険や厚生年金への加入は法律で定められています。

厚生年金保険は、事業所単位で適用されます。

  1. 強制適用事業所
    厚生年金保険の適用事業所となるのは、株式会社などの法人の事業所(事業主のみの場合を含む)です。

雇用保険についても、従業員を一人でも雇用していれば加入は義務です。

雇用保険においては、労働者を雇用する事業は、その業種、規模等を問わず、すべて適用事業であり、当然に雇用保険の適用を受け、また、適用事業に雇用される労働者は雇用保険の被保険者となります

立ち上がったばかりのベンチャー企業だと、資金繰りに余裕がないため社会保険未加入で従業員を働かせていることもありますね。

設立から年数が経っていて、従業員もそれなりにいるのに、社会保険に加入していない企業を見つけたなら。

冒険に出るのは、スマホゲームの中だけにしましょう。

通勤交通費は全額支給か要確認

法定福利以外にチェックすべき項目のひとつに、通勤交通費が挙げられます。

交通費が支給されない会社なんて今どきあるの? と思うのも当然。

ほとんどの企業で、法定外福利の一環として通勤交通費は支給されています。

ただし、全額支給かどうかは企業によってさまざま。

月2万円まで、と上限を定めている企業もあれば、新幹線で通勤してもOKという太っ腹企業もあります。

自宅から会社最寄駅までの通勤定期券を支給する、という例もありますね。

車通勤を前提としている企業だと、ガソリン代相当として月○千円を支給する、という例も。

通勤交通費は全額自腹! なんて石器時代の会社を見つけた方は、ぜひタレコミをお願いします。

福利厚生専門業者の利用も増加中

優秀な人材を雇うために福利厚生の充実は不可欠。

かといって中堅・中小企業がリゾート地に保養所を持つなんて無茶な話です。

最近は、福利厚生のアウトソーシングサービスを利用する企業が増加中。

有名所としては、株式会社ベネフィット・ワンが手がけるベネフィットステーション。

加入企業の従業員は映画館やレンタカーをお得に利用できたり、レストランの食事代も割引になったりします。

提携先のホテルや旅館を会員価格で利用できるなど、お得に家族旅行に行けるのはうれしいポイント。

ほかにもJTBグループの「えらべるクラブ」や「リロクラブ」も有名ですね。

中小企業への転職を検討するときは、福利厚生サービスを利用しているかどうかもチェックしてみましょう。

大手企業は福利厚生がしっかり充実

転職サイトで各企業の法定外福利をチェックしていると、きっとあなたは気づきます。

やっぱり大手企業の福利厚生は充実しているなぁと。

いまさらお伝えするまでもありませんが、中小企業は福利厚生面で大企業に勝てません。

厚生労働省がまとめている「常用労働者1人1か月平均現金給与以外の労働費用」によると、数字でも明確に現れています。

平成28年度の調査結果では、従業員1人あたりの1ヶ月の法定外福利費だけで以下のような差があります。

  • 従業員数1,000名以上:9,237円
  • 従業員数30〜99名:3,883円

中小企業と比べて、大企業は約3倍ものお金を法定外福利として使っているということ。

格安で健康的なランチが食べられる社員食堂や、従業員は無料で利用できるカフェテリア、社員寮や各種手当など。

大企業の福利厚生の充実ぶりはうらやましい限りですね。

ライフスタイル別!福利厚生の主な確認事項

3人の家族で朝食中

繰り返しになりますが、法定外福利はあくまで企業が独自に定めているもので、制度の内容も企業によってさまざま。

そして、どういった福利厚生に魅力を感じるかも人それぞれ。

たとえば死ぬまで独身を貫く! と決意している方にとって、家族手当が充実している会社は魅力的に思えるでしょうか。

会社とプライベートはきちんと線引したい! と考えている方だと1年に1度の社員旅行は重荷に感じてしまうかもしれません。

つまりあなたのライフスタイル次第で、どんな福利厚生がベストなのかは変わります。

ライフスタイルごとにいくつか例をご紹介しますので、どういった制度に魅力を感じるか考えてみてください。

オフの時間や休日は遊びたい

仕事を頑張った自分に、たまにはご褒美をあげたい! という方も多いですね。

日常の喧騒から離れ、温泉や美味しい料理でリフレッシュすることも仕事の能率アップにつながります。

気の合う仲間とはしゃいだり、遊びたいという人もいるでしょう。

オフの時間をしっかり充実させたいなら、以下のような制度があるかをチェックしてみましょう。

  • 旅行商品や宿泊施設の割引
  • レジャー施設や飲食店の割引
  • 提携先保養所の利用

レンタカーや宿泊施設、レジャー施設の割引制度は、ベネフィット・ワンやリロクラブが手がけるサービスでも利用できることが多いです。

中小企業でも導入しているところが多いので、確認してみることをおすすめします。

資格取得を支援して欲しい

資格が必要な仕事、また資格があると有利になる仕事はたくさんあります。

将来のキャリアアップを目指して、もっと自分のスキルを磨きたいという人もいますね。

資格取得を目指したい! という思いがあるなら、以下のような制度があるかをチェックしてみましょう。

  • 資格試験のテキストや受験料を会社で負担
  • 合格時に資格手当や合格祝い金が支給される

資格取得を会社が支援してくれるということは、会社からの期待も大きいということ。

裏を返せば、お金を出してあげるんだから、たっぷり会社に貢献してね♡ という意味も込められています。

合格できるように努力することはもちろん、会社からの期待に応えられるように頑張りましょう。

いつまでも健康を維持したい

20代、30代ならまだしも、40歳を越えてくると体力の低下や生活習慣病が気になってくるものです。

年に1回は必ず人間ドックを利用していたり、健康のためにジムに通っている人も少なくありません。

とはいえ人間ドックやスポーツジムも決して安くはありませんから、会社が費用を負担してくれるとうれしいですよね。

健康への意識が高い方なら、以下のような制度を導入している会社は魅力的に思えることでしょう。

  • 人間ドックや各種検診費用の補助
  • 在宅検診(郵送で健康チェックが可能なサービス)
  • フィットネスクラブやヨガなどの割引
  • 各種スポーツ施設、スポーツ用品の割引

ちなみに年1回の定期健康診断は事業主の義務となっているため、毎年受診しなければなりません。

健康診断を受けさせてもらえない企業は、ブラックな香りが漂っているので気をつけてください。

住居費をなるべく安く抑えたい

地方から上京すると、都心の家賃の高さに驚かされます。

駅から徒歩12分、築年数10年以上の木造アパート、6畳の1Kで家賃7万円(共益費別)だなんて、地方では考えられませんよね。

とくに基本給があまり高くない場合、なるべく家賃は少なくしたいのが本音。

かといってあまりにボロボロの家では、防犯面も心配ですし、余計にストレスが溜まってしまいます。

月々の可処分所得をなるべく増やしたいなら、以下のような福利厚生があるかを確認してみましょう。

  • 住宅補助の支給
  • 借り上げ社宅制度

都内のIT系企業だと、オフィスから3駅以内の町で家を借りれば家賃手当が支給される、といった制度もありますね。

通勤時間の短縮は驚くほど幸福度がアップするので、通勤ラッシュがキライな方にはとくにおすすめです。

子育てと仕事をうまく両立したい

子育ては大変ですよね。

想像以上にお金と時間、そして労力がかかります。

子どもが幼いうちはとくに、なるべく近くにいてあげたいと思うのは親として当然ともいえます。

出産をきっかけに会社を辞めてしまう人もいますが、好きな仕事をずっと続けたい! と思っている人だっているんです。

子育てと仕事を両立したい! と思うなら、以下のような制度の有無をチェックしてみると良いでしょう。

  • 家族手当、出産祝い金制度
  • 育児休業制度(男性の取得実績があるとベスト)
  • 時短勤務や在宅勤務の制度
  • 職場と提携している保育所の有無

「男は仕事、女は家庭」という江戸時代の考え方は今の時代、通用しません。

まだまだ実績は少ないものの、育休を取得する男性も少しずつ増えてきています。

子どもが小さいうちは、年収を下げてでも家族と過ごす時間を増やしたい! という生き方も決して間違いではありません。

理想の働き方ができるかどうか、きちんと見極めましょう。

家族の介護と仕事を両立したい

子育ては、子どもが成長するにつれて少しずつ楽になっていきます。

ところが介護はちがいます。

認知症が進行すると家族の負担はますます大きくなりますし、先が見えないことに不安に感じる方も多いです。

介護と仕事の両立をサポートする以下のような福利厚生は、今後ますます導入が増えていくことでしょう。

  • 介護休暇制度
  • 時短勤務や在宅勤務の制度
  • 介護用品や介護施設の割引サービス

今はまだ祖父母や両親が元気だという方も、いつかは自分も当事者になると考えておくべきです。

福利厚生を優先して転職先を探すのはNG

ショックで頭を抱える男性

これだけ福利厚生のことをご説明してきたのに、すべてをぶち壊すようなことをいいます。

福利厚生ばかりを追い求めて転職先を探すのは止めましょう、絶対に。

なぜなら転職に失敗するリスクが非常に高くなるからです。

福利厚生は、働きやすさを考えるうえでとても重要なものです。

しかしながら、あくまでも福利厚生は宅配ピザに追加するトッピングのようなもの。

ピザそのものが美味しくなければ、どれだけサラミやコーンを追加しても不味いまま。

メインはあくまで仕事内容であり、あなた自身が会社に貢献できるかどうかです。

何よりも大切なのは仕事内容

さまざまな福利厚生の制度は、仕事のパフォーマンスを上げるため、優秀な人材を採用するために設けられているもの。

福利厚生が充実している会社へ転職しても、仕事内容が自分に合わなければ苦痛でしかありません。

思ったような活躍ができなければ評価も下がりますし、最悪の場合、離職を余儀なくされることもあるでしょう。

やりたかった仕事に挑戦できて、毎日が充実していれば、福利厚生なんてどうでもいい! という人もいます。

まずはあなた自身がパフォーマンスを発揮できる仕事なのかどうかを、真剣に考えることが大切です。

実用性に欠けた社内制度に要注意

企業独自の福利厚生にはさまざまなものがあります。

誕生日や記念日を休日にできる制度は定番ですが、ペットが亡くなった日や失恋した日に休めたり、サイコロで給与支給額が決まったり。

面白みはありますが、実用性に欠けた制度には注意しましょう。

実際にその制度を使った人がほとんどいなかったり、毎日忙しすぎて制度を利用できる雰囲気ではなかったり。

もちろん独自の福利厚生を積極的に推進している企業もあります。

面接へ進んだときには、制度そのものの内容だけではなく、実際にどれくらいの人が利用しているのかも確認することをおすすめします。

法定外福利はいつ終わるかわからない

「昨年度の業績があまり良くなかったので、今年から弊社は健康保険への加入を止めます!」なんてことはありえません。

なぜなら法定福利は法律で義務づけられているものだから。

では法定外福利はどうなのかというと、極論、経営者の気分ひとつでいつでも制度そのものを止められます。

事実、業績不振から社員食堂を撤廃したり、社員旅行がなくなったりする企業は少なくありません。

はじめて海外旅行に行ける! とウキウキ気分でパスポートを取得したのに、今年から社員旅行は中止になることも。

視点を変えれば、新たな福利厚生の制度ができるチャンスもあるということです。

企業独自の制度だからこそ、変動的なものであるということは、きちんと理解しておきましょう。

福利厚生は給与を前払いしているだけ

福利厚生なんて社会保険と交通費だけでいいから、その分ボーナス支給額を増やしてほしい! という人も少なくありません。

同僚と旅行なんて行きたくないし、資格取得にも興味がない、社食なんかより毎日ラーメン二郎に通いたい、という人もいるでしょう。

福利厚生は給与や賞与から前払いしているだけ、という考え方も間違いではありません。

福利厚生は最低限の内容にして、その分給与を高めに設定している企業もたくさんあります。

とくに外資系企業だと、細々した福利厚生はあまり見かけないですね。

なにを優先して転職先を選ぶのか、きちんとあなた自身の軸を持つようにしましょう。

福利厚生はあくまで転職先を選ぶ要素のひとつ

遠くを見つめるスーツ姿の女性

福利厚生は、会社を選ぶうえで重要な項目のひとつ。

あなたのライフスタイルによっては、絶対にゆずれない条件もあるでしょう。

出産後も働き続けたいなら育児休業制度は必須ですし、出産祝い金や家族手当が支給される会社なら最高ですね。

しかし勘違いをしてはいけません。

何度でもお伝えしますが、福利厚生はあくまで転職先選びにおけるオプションのようなもの。

どれだけ福利厚生が充実していても、働きがいのない会社ではストレスがたまるだけ。

やりたい仕事に関われて、自分の強みを発揮できて、そして福利厚生も充実していればパーフェクト。

福利厚生ばかりを追い求めて、転職に失敗することだけは避けましょう。

転職エージェント人気ランキング

リクルートエージェント

リクルートエージェント
評判 5.0
特徴 転職支援実績No.1
エリア 全国

ビズリーチ

ビズリーチ
評判 4.0
特徴 年収600万円〜でNo.1
エリア 全国

WORKPORT

ワークポート
評判 3.5
特徴 転職決定人数No.1
エリア 関東・関西メイン
あなたに合う転職サービスを探す
お住いの地域
あなたの年齢
直近の年収
希望の職種
希望の雇用形態