自己都合で退職!ハローワークで失業保険をもらうための手続き

「勢いで会社を辞めてしまって、次の仕事がまだ決まってない」

「貯金に余裕がないから、しばらくは失業手当で生活したい」

退職後、失業保険をあてにする人は少なくありませんが、きちんと支給条件は満たしていますか?

ハローワークの手続きで必要となる申請書類は意外と多いですし、簡単にお金を受け取れるほど世の中甘くありません。

このページでは、社会人が知っておくべき失業保険の基礎知識について詳しく解説します。

すでに退職された方、近いうちに辞めようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

失業保険を受け取るために満たすべき条件

その1:失業の状態にあること

そもそも支給条件を満たしていないと失業保険は受け取れません。

どのような条件を満たしていれば手当を受け取れるのか、詳しく見ていきましょう。

また、このページでは便宜上、失業保険という言葉を使っていますが、正式名称は雇用保険です。

失業手当も、正しくは基本手当。

労務や人事を担当していた方ならまだしも、ほとんどの方にとって雇用保険と基本手当では少々わかりづらいですよね。

正式な名称については豆知識程度に覚えておいてください。

失業の状態にあること

ひとつ目の条件は、失業していること。

失業中であることは当然のことのように思えますが、いくつか注意点があります。

失業の状態にあることの定義は、ハローワークで以下のように定められています。

ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。

何だかややこしい日本語ですね。

少し言い換えると、ハローワークで仕事探しの手続きをして、転職活動を一生懸命頑張って、ハローワークの窓口の方からアドバイスを受けて、それでも次の仕事が決まっていない状態のことを「失業の状態にあること」とするそうです。

加えて、以下の4点に当てはまる場合は「失業の状態にあることと」と認められず、失業手当は支給されません。

  • 病気やケガのため、すぐに仕事ができないとき
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐには働けないとき
  • 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
  • 結婚などにより家事に専念し、すぐに働けないとき

病気で仕事ができなかったり、出産でしばらく休むことになったときこそお金が必要に思いますが、そうはいかないみたいです。

そもそも失業手当は、新しい仕事を探し、1日でも早く再就職するために支給されるお金。

しばらく働けない、働く意思がない方はお金を受け取れないということです。

もしあなたがケガや病気が原因で退職を考えているなら、傷病手当金という制度を使えるかもしれません。

気になる方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

雇用保険に1年以上加入

もうひとつの条件は、会社を辞める日までの2年間で、雇用保険の被保険者期間が12か月(1年)以上あること。

ただし、一定条件を満たして特定理由離職者として認定された場合だと、退職した日までの1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あれば問題ありません。

雇用保険の被保険者期間は計算方法が少々ややこしいです。

被保険者であった期間のうち、賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を被保険者期間1ヵ月として計算します。

とってもわかりづらいですね。

一般的な会社員として働いていた方なら、賃金支払基礎日数は11日以上あるので心配無用です。

この賃金支払いの基礎日数についても詳しく見ていきましょう。

賃金支払基礎日数の計算方法

賃金支払基礎日数とは、基本給が支給された日数のこと。

たとえば、土日休みのフルタイムの仕事に就いていて、1日も会社を休むことがなかった場合、賃金支払基礎日数は20日前後になるはずです。

ちなみに、賃金支払基礎日数は有給休暇をはじめとした、欠勤しても賃金が支給される特別休暇も1日としてカウントされます。

そして賃金支払基礎日数は給与が月給制なのか、日給制で支払われるのかによってカウント方法が少し変わります。

給与形態と賃金支払基礎日数のカウント方法がどのように変わるのか、詳しく見ていきましょう。

日給月給制の場合

一般的な会社であれば、ほとんどがこの制度に該当します。

月給制ではあるものの、会社を休んだ場合はその分の給与が引かれる制度のこと。

もちろん欠勤を有給休暇とした場合は、給料が引かれることはありません。

この日給月給制の場合、実際に出勤した日数がそのまま賃金支払基礎日数になるのではなく、所定の勤務日数から欠勤日数をマイナスした日数が賃金支払基礎日数です。

たとえば、所定の勤務日数が20日の月だった場合。体調不良で2日間会社を休んだ場合は、18日が賃金支払基礎日数になるということです。

完全月給制の場合

見かけることは少ないですが、完全月給制という制度もあります。

完全月給制だと、会社を休んでも基本的に給与が引かれることはありません。

賃金支払基礎日数は、その月の日数がそのままカウントされます。

8月なら31日、9月なら30日と。

休日も賃金支払基礎日数に含まれることになるのです。

日給制・時給制の場合

日給制や時給制で働いている場合、働いた日数、つまり出勤した日数がそのまま賃金支払基礎日数としてカウントされます。

一番シンプルでわかりやすいですね。

日給制や時給制で働いていても条件を満たせば有給休暇は取得できますが、有給取得した日については賃金支払基礎日数に含めてカウントされます。

「有給休暇についてよくわかってない・・・」という方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

ハローワークで提出する申請書類

失業保険の手続きに必要な書類

「雇用保険には1年以上加入していたし、転職活動中だから条件は満たしている!」

という方は、具体的に手続きを進める方法について見ていきましょう。

まず、ハローワークで失業保険を申請するために必要となる書類などは以下の6点。

  • 雇用保険被保険者離職票
  • 雇用保険被保険者証
  • 身分証明書
  • 証明写真
  • 印鑑
  • 普通預金通帳

それぞれについて簡単にご説明します。

雇用保険被保険者離職票

雇用保険被保険者離職票-1

漢字がたくさん並ぶと難しく見えますが、雇用保険被保険者離職票とはいわゆる「離職票」のことです。

離職票は2枚ある点に注意してください。

雇用保険被保険者離職票-2

大きい方の離職票には、直近1年間で給与がいくら支払われていたかや、離職理由についても記載されています。

離職理由については事業主が記入する欄と、本人が記入する欄が分かれています。

万が一、会社都合退職なのに自己都合退職などにチェックをされていた場合、ハローワークの窓口で相談しましょう。

離職票が届かないときは前職へ連絡を

離職票は、退職日から1週間前後で会社から郵送されてきます。

退職した当日や翌日にもらえることはないため、離職票が届くまで気長に待ちましょう。

2週間経っても離職票が届かない場合は、退職した会社へ問い合わせてみてください。

万が一、1ヶ月経っても届かなかったり、離職票の発行を拒否された場合は、早めにハローワークへ相談に行きましょう。

基本的にハローワークは労働者の味方ですよ。

身分証明書

パスポートのサンプル

本人確認のために必要です。

健康保険証は退職した会社へ返却しているはずなので、運転免許証やパスポートを持参しましょう。

住基カードを作っている方は、それでも問題ありません。

証明写真

証明写真サンプル

縦3cm×横2.5cmの証明写真が2枚必要です。

駅などに設置されている800円くらいでプリントできる証明写真で問題ありません。

サイズを間違えないように気をつけて下さい。

カラーでも白黒でも、どちらでも問題ありませんよ。

印鑑

銀行の口座開設で使用するような認め印を持参してください。

シャチハタのような印鑑は使用不可とされています。

普通預金通帳

失業保険を振り込んでもらうための口座を申請するために、通帳を持って行ってください。

本人名義の普通預金通帳である必要があります。

申請先は地域を管轄するハローワーク

ハローワークはお住いの管轄へ

「ハローワークっていっぱいあるけど、どこに行けばいいの・・・?」

と迷ってしまう方もいますね。

ハローワークは地域によって管轄が異なります。

以下のように、「お住まいの市区町村+ハローワーク」でGoogle検索してみてください。

世田谷区の管轄ハローワーク

すぐに窓口の一覧が見つかりますよ。

ただし、窓口によっては雇用保険の手続に対応していません。

ワークサポートせたがやでは、雇用保険の給付及び手続き、職業訓練相談等は行いません。

一例として世田谷区在住の方が失業保険を申請するときは、ワークサポートせたがやではなく、ハローワーク渋谷へ行く必要があります。

行くべきハローワークがわかったら、必要書類を整えて早速申請に行きましょう。

まずは求職申込書の記入から

ハローワークに到着したら、いきなり失業保険の手続きをするのではなく、まず求職の申し込みに関する手続きを済ませる必要があります。

どの窓口へ行くべきかは受付や案内板で確認しましょう。

「求職申し込みの手続きに来ました」と伝えればすぐにわかってもらえますよ。

受付や窓口で「離職票を見せてください。」と言われることがありますので、持参した書類を渡しましょう。

確認された後に求職申込書を渡されます。

求職申込書のサンプルその1

求職申込書は離職票と一緒に郵送で送られてくることもあります。

求職申込書には、希望する仕事に関する内容(職種、勤務時間、休日など)を書き込んでください。

これまでの職務経歴や取得している資格についても忘れず記入しましょう。

窓口で簡単な面談

求職申込書の記入が終わったら、受付番号が書かれた紙を渡されて呼ばれるまで待つように指示されます。

混雑している時期だと30分くらい待つこともあるので、時間に余裕を持って行きましょう。

窓口で呼ばれたら、軽い面談があります。

面接ではありませんので、緊張しなくて大丈夫ですよ。

これまでの仕事内容や、どんな仕事を希望するのかについて、求職申込書に書かれた内容を元に話を聞かれます。

当サイト管理人が実際にハローワーク渋谷で手続きをしたときは、ものの数分で終わりました。

求職申し込みの手続きが完了したら、次に失業保険に関する手続き。

別の窓口へ行くように指示されますので、指示された場所で待っていましょう。

続いて失業保険の手続き

失業保険の手続き窓口は求職者給付と書かれていることもあります。

窓口では持参した書類のチェックをされます。

「どうして失業したのか」

という質問は必ずされますので、ありのままの事実を伝えましょう。

変に嘘を話したりすると、失業保険を受け取れなくなる可能性もありますので気をつけて下さい。

場合によっては会社側に退職理由について確認を取られますから、正直に答えないとダメですよ。

また、現在は仕事をしていないか、アルバイトなど含め仕事をする予定が決まっていないかも確認されます。

要は収入を得ているか、収入を得られる可能性があるかを確認されます。

正社員でなくとも、アルバイトなどで収入がある場合、失業保険をもらえない可能性があります。

ここでも変に嘘をついて失業保険をもらおうとすると、不正給付と判断されて大きな問題に発展する可能性がありますよ。

手続き後7日間は仕事をしてはいけない

失業理由や銀行口座の確認などが済むと、今後のスケジュールについて説明されます。

ほとんどの場合、7日から10日後にまたハローワークに来るように言われます。

一度来ただけで手続きは終わらないのです。

何度かハローワークに足を運ばないといけないなんて、住んでいる場所からハローワークが遠かったりすると、交通費もかかって大変ですよね。

とはいえ失業保険をもらうためには必要な手続きなので我慢しましょう。

また、失業保険の手続きをした日から7日間は仕事をしてはいけない、と注意されます。

この7日間は待機期間とされていて、失業保険の給付手続き上、完全に失業中であることが必要なのです。

約1週間後に再度ハローワークへ

手続きをした日から7日~10日以内の平日を指定されます。

他の予定が入ってしまっている場合は、正直に伝えて日程を変更してもらいましょう。

この日は雇用保険受給説明会とされていて、約2時間くらいのビデオを見ることになっています。

これも必要な手続きのひとつなので、眠ったりせず2時間しっかり見ておきましょう。

ハローワークによってはビデオではなく、職員の方が説明してくださることもあるようですね。

説明会終了後、雇用保険受給資格者証などの書類を受け取ります。

「もうこれでハローワークに来なくていい!」

と安心するのはまだ早いです。

失業保険をもらうためには、約1ヶ月後にまたハローワークへいかないといけません。

4週間の求職活動後に失業認定

失業認定申告書記入例

4週間後にハローワークを訪れるまでに、求職活動をきっちり進めておく必要があります。

つまりは転職活動のことですね。

ただ、就職に役立つ資格を取得するための勉強会への参加など、説明会や面接に行くといった一般的な転職活動以外の活動でも、求職活動として認められることがあります。

失業認定申告書にどういった求職活動を行ったかを記載し、ハローワークの窓口へ持っていきます。

記載内容を元に面談が進み、無事に認定されたらようやく失業手当を受け取れることに。

そしてこれを4週間ごとに繰り返すことになるのです。

失業保険を長くもらおうとすると、それだけハローワークに通わないといけないということです。

楽をしてお金は受け取れないということですね。

自己都合退職は待機期間に要注意

あなたが退職した理由は何ですか?

どれだけスムーズに手続きが進んだとしても、自己都合退職は3ヶ月の給付制限がある点に要注意。

実際にお金を受け取れるまで3ヶ月待たされるということです。

ただし、勤めていた会社が倒産間近だったり、給料未払いや長時間残業などが原因で退職した場合は特例が認められる場合もあります。

特定受給資格者、または特定理由離職者として認定されると、離職票には自己都合退職と記載されていても給付制限なしで失業保険を受け取れますよ。

給付制限について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

受け取れる金額に過度な期待は禁物

「失業手当が振り込まれるなら、しばらくのんびり過ごせそう」

と思いがちですが、残念ながらそこまで甘くありません。

受け取れるのは最低限生活ができる程度の金額です。

今までもらっていた給与によって変動するものの、目安としてはおおよそ半分〜2/3程度。

貯金にあまり余裕がない方は、1日でも早く転職先を見つけましょう。

不正受給は3倍返しが待っている

指でバツ印を作っている若い女性

最後にもうひとつ、失業保険の手続きにおいて不正だけは絶対にダメです。

「まだ1社も応募してないけど、3社くらい面接に行ったことにしておこう」

「知人のお店でアルバイトをしたけど、黙っておけばバレないんじゃないか」

誰だって一度くらい、よからぬ妄想をしてしまうものです。

でもダメです、絶対にダメです。

万が一不正受給がバレたら、鬼の3倍返しが待ってます。

アルバイトをしたらすぐバレる

「アルバイトをしたところでバレることはないだろう」

と安易に考える人は多いですが、意外なほどバレます。

所得税などの税務申告は隠せませんし、何より勤務先の会社や店舗からハローワークに通報されることも多いです。

「記録が残らないようにお金をもらえばバレないのでは?」

と悪知恵が働くかもしれませんが、残念ながら現実的ではありません。

脱税の疑いなどで、アルバイト先に迷惑をかけることになりますよ。

求職活動の偽りも簡単にバレる

「ほんとは何もしてないけど、面接を受けに行ったことにしておこう」

先ほどもご説明したとおり、失業認定申告書には求職活動の実績を記載する必要があります。

嘘を書きたくなる気持ちもわかりますが、ハローワークから面接先の会社に確認が入ることがあります。

「1件1件確認するほどハローワークも暇ではないでしょ?」

と考えがちですが、甘く見るのは危険ですよ。

失業認定申告書には面接を受けに行った会社の電話番号も記入する必要があります。

少しでも怪しいと思われたら、きっとすぐに確認されるでしょう。

転職できたことを隠してもバレる

「無事に転職先が見つかったけど、ギリギリまで失業手当をもらいたい」

と考える人もいますが、100%バレるので絶対にやめてください。

まともな会社に転職すれば、入社と同時に雇用保険の手続きなどが進められます。

雇用保険の資格取得日、つまり新しい会社に入社した日がハローワークに伝わるということです。

少しでも多く失業保険をもらえるように、入社日をずらして申告書を提出したとしても無駄です。

100%バレるので止めましょう。

実質的な罰金を支払うことになる

なんらかの理由で不正受給が発覚した場合、不正行為があった日以降は一切の失業保険が支払われなくなります。

加えて、不正に受給した失業保険の返還が命じられます。

たくさんの書類に記入したり、ハローワークに何度も通って、ようやくもらえることになった失業保険が没収されてしまうのです。

さらに、もらった金額を返すだけでは終わりません。

不正に受給した失業保険の2倍以下に相当する金額を支払うように命じられます。

ハローワークに明記されてはいませんが、要は罰金ですね。

支給された失業保険の金額の3倍を支払うことになるため、不正受給の結末は3倍返しと言われているのです。

失業保険の不正受給は、ダメ、絶対です。

失業保険の手続きはミスなく確実に

書類をチェック中の男性

「働かなくてもお金がもらえる!」

と失業保険に期待している人も多いですが、実際にお金を受け取るのは意外なほど大変。

会社都合による退職をはじめ、特定受給資格者や特定理由離職者に該当する方ならまだしも、自己都合退職の方は失業保険にあまり期待はしないようにしましょう。

3ヶ月の給付制限が設けられているのも、「自分の意思で辞めたんだから、さっさと次の仕事を見つけなさい」という無言のプレッシャーと考えるべきです。

退職前に次の仕事を見つけておくのがベストですが、すでに退職済みであれば1日でも早く転職先を見つけるしかありません。

くれぐれも不正受給だけはしないように気をつけてくださいね。

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