上司に資料を提出する女性

男女平等が進んでいるとはいえ、体力勝負の仕事や理系の職業、機械を扱う仕事などは、まだまだ男性比率が高いです。

好きな仕事や条件のいい求人に応募したくても、男性ばかりの会社に飛び込んでいくのは勇気がいるという女性も多いのではないでしょうか。

今回は、女性が男性比率の高い職場に転職すると、どんなことが起こるのかを解説していきます。

決してデメリットばかりではありませんが、先に覚悟を決めておけば入社後のギャップが少なくなりますよ。

男性ばかりの職場にありがちなこと

会議に出席している男性たち

まずは、男性ばかりの職場でありがちなことを解説します。

もちろん、男性といっても人それぞれなので、必要以上に怖気づく必要はありません。

しかし可能性があることを知って、入社後にひどい扱いをされないかどうか、面接時などに見極めておきましょう。

お茶くみなどの雑用をさせられる

お茶くみやお菓子配り、コピーといった雑用は、女の仕事と思っている男の人は少なくありません。

特にこういった人は年配の男性に多いですが、本来は職務外の雑用を当然のように押し付けられてしまうことも。

勇気を出して抗議したのに、「女の人が淹れたお茶の方が美味しい」なんて言い訳でかわされてしまったという話もよく聞きます。

もちろん、元来人の世話を焼くのが好きな方や、事前に「そういう仕事をお願いすることもある」と知らされて納得の上なら問題ありません。

しかし、女だからといって雑用要員ではないという強い気持ちを持った方は、契約時に仕事内容についてしっかり話を詰めておいたほうがいいでしょう。

事前に上司の理解を得ておけば、雑用を押し付けられそうになった時も回避できる可能性が高くなります。

飲み会でホステス扱いされることも

仕事内容については契約で詰められますが、仕事後の飲み会での扱いは自分でコントロールするのは難しいです。

特に若い女性の場合、飲み会で無料のホステスのような扱いを受けることも。

席が本来の部署から離れて役員の隣になっていたり、お酌や煙草の火を強要されたりと、時代錯誤な会社はまだまだあります。

会社全体がそれを許容する雰囲気なら、空気を悪くせずにホステス扱いをやめさせるのは無理かもしれません。

飲み会も仕事のうちと割り切ってホステスに徹するか、欠席回数を増やして無言の拒絶をしていくしかないでしょう。

セクハラ・モラハラが横行している

男性ばかりの職場では、女性の扱いに慣れていない人がほとんど。

女性がどんなことを言われて嫌だと感じるか、どんな言動に恐怖を感じるかが、根本的にわかっていない人もいます。

もちろん身体を触ったり、仕事中に下ネタを連発するなんていうあからさまなセクハラなら、周囲も異様だと感じて庇ってくれるでしょうし、上司や警察に告発もできます。

しかし、些細な言動は会社全体がセクハラと認識せず、当たり前のようにまかり通っていることも。

例えば「定時で帰るんだね、デート?」「そんなんだから結婚できないんだよ」など、周囲からかけられる些細な言葉で嫌な思いをし続けるかもしれません。

また、男性の怒鳴り声や、大きな音を出す、物に当たるといった行動には、力の弱い女性の方が恐怖を感じやすいです。

周りの男性社員は「いつものこと」と流していても、女性には耐えられないセクハラ・モラハラ環境かもしれません。

取引先からの対応にも要注意

会社だけではなく業界全体が男社会の場合、取引先からもセクハラやモラハラを受ける可能性があります。

あなたが女性だからという理由で担当に指名したり、契約をちらつかせてプライベートな誘いをしたりと、取引先からのセクハラも問題になっています。

上司や同僚に相談しても、「業績のために頑張ってこい」などと言って何の助けにもならないことも。

仕事のうちと割り切れるなら構いませんが、こういったことが続くと自尊心がすり減り続け、気づけば大きな傷になってしまいかねません。

「女の武器を利用して稼いでやる!」というくらいの気概がない限り、男社会の業界で頑張っていくのはきついことなのです。

男性と比べて出世しづらい

男性ばかりの会社では、女性だからというだけで評価されない可能性もあります。

本来許されることではありませんが、こういったことがまかり通っているのも事実なのです。

「結婚や出産でいつ辞めるかわからない」「生理の周期で気分にムラがある」などもっともらしい理由がある場合も、ただ女性が出世した前例がないというだけの場合も。

出世とは違いますが、「女性は妊娠出産で辞める可能性がある」という理由で、某医大が女子学生の試験結果を操作していたのも記憶に新しいですね。

女性管理職は一人もおらず、女子社員は若い事務員だけ…といった会社では、やはり出世は難しいかもしれません。

男社会の会社でバリバリ出世したいなら、自分で道を切り開いていくだけの強い意志が必要です。

空調の設定が寒すぎる・暑すぎる

男性と女性では、筋肉量の違いから体感温度が異なります。

そのため男性ばかりの職場では、空調の設定が寒すぎる・暑すぎるということも起こりがち。

セクハラや出世の問題に比べれば些細なことですし、着るものを調節して自衛することもできます。

しかし、毎日のこととなるとストレスが大きいのは事実なのです。

デスク周りやオフィスが汚い

男性は女性に比べ、家事を行ってきた経験が少なく整理整頓が苦手な人もいます。

また、男同士で人目を気にしないことから、整理する能力がないわけではないのに乱雑なデスクを放置してしまうことも。

そのため男性が多い会社では、デスクやオフィスが汚いことも多いのです。

下手に「キレイにしてほしい」と提言すると、「掃除は女の仕事」と押し付けられかねません。

毎日清潔なオフィスで仕事をしたい方は、面接の際にオフィスが散らかっていないかチェックするといいでしょう。

夏場は男性特有の臭いが充満

男性の汗は、臭いの元になる成分が女性よりも多く、特に夏場は体臭が強くなりがち。

特に肉体労働の社員や、外回りの営業が集まるオフィスでは、男性特有の匂いが充満してしまうことも。

仕方がないこととはいえ、男性が多い職場に転職するときはニオイの問題も覚悟しておいた方がいいでしょう。

女性特有の悩みを相談しづらい

生理や妊娠、婦人病など、女性特有の悩みを抱えることも、時にはあると思います。

男性はそういった悩みが実感としてわからないので、体調不良で休みたい日や、少し業務を抜けて休憩したい時も、なかなか理解を得づらいです。

そもそも、女性特有の悩みは、男性相手に口に出すのも抵抗がありますよね。

男性が多い職場には、そういった側面があるということも覚悟の上で転職した方がいいでしょう。

男性比率が高い職場で働くメリット

休憩中の上司と部下

男性ばかりの職場で働くことは、なにもデメリットばかりではありません。

気質や社風が合えば、むしろ快適に働けることもあります。

女性が男性比率の高い職場で働くことのメリットをご紹介していきます。

陰湿ないじめや派閥争いが少ない

男性が、いじめをしたり派閥を作ったりすることは、ないとは言えません。

しかし女性に比べて、男性はやり口が陰湿ではない傾向があります。

女性同士の、空気を読んで良い顔をしあうような雰囲気が合わない方は、むしろ女性が少ない職場の方が快適かもしれません。

ただしこれは男女の違いではなく、社員それぞれの気質次第。

男性ばかりの職場だからといって、必ず陰湿ないじめがゼロというわけではないのは心に留めておきましょう。

大切に扱ってもらえる職場もある

男性ばかりの職場が、必ず女性を軽視しているというわけではありません。

むしろ少ない女性社員を、大切に扱ってくれる職場もあります。

男女で区別されていることには変わりありませんが、特別扱いが心地いいというタイプの女性もいるでしょう。

また、近年は女性の社会進出に伴い、女性管理職を意識的に増やそうとしている企業もあります。

条件が合えばトントン拍子で出世できる可能性もあるので、女性が少ないというだけで転職をためらうのは勿体無いこともあるのです。

肉体労働は避けられることが多い

男女平等といっても、男性の方が物理的に力が強いのは事実。

そのため適材適所という意味で、力が必要な肉体労働は避けられることが多いです。

体力に自信がない方は、男性が多い職場の方が肉体労働が少なく、快適に働けるかもしれません。

入社前に確認したいチェックポイント

会社で事務作業中の女性

女性の扱いが悪い会社は、外から見てもわかるもの。

男性が多い職場に入社して嫌な思いをしないために、入社前にチェックするべきポイントをご紹介します。

面接時に執務スペースを見学

面接時に、可能なら普段仕事をすることになるスペースを見学するのがおすすめです。

先に入社している女性社員が、お茶くみや雑用で男性に尽くしているように見えたら要注意。

男性社員と女性社員がやりとりしている会話も、入社後の我が身に置き換えて考えてみましょう。

また、空調の温度やオフィスの汚さ、ニオイの問題といったものも、見学の時にチェックすることができます。

従業員の男女比率と年齢構成

育ってきた時代の違いから、年配の男性は女性を軽視する傾向があります。

時代の流れに乗って考えを変えられないのは問題ですが、本人にも変えられないものを周りが変えるのは不可能です。

同年代の男性が集まっている職場なら、尚のことエスカレートしがち。

差別やセクハラで嫌な思いをしたくないなら、年齢の高い男性が多い職場は避けた方がいいでしょう。

女性社員が担当している主な仕事

面接時に、可能なら女性社員が担当している主な仕事を聞いてみましょう。

「求人票に記載されている以外で、担当する仕事はありますか?」という尋ね方でも構いません。

そこで「女性だからお茶くみをお願いする」などと言われたら、男女差別がまかり通っている職場と思っていいでしょう。

ただし女性の雑用があまりにも当然になっている会社の場合、特別な仕事ではないので言う必要もないと思われたというケースもあるかもしれません。

女性管理職の人数と評価基準

女性管理職の人数は、男性と同等に出世できるかどうかの基準として役立ちます。

会社概要などに記載がない場合は、面接の時に尋ねてみるといいでしょう。

また、評価基準についても面接で聞いておきましょう。

もちろん、「女性は出世させない・評価も上がらない」と正直に答える面接官はいないと思います。

しかし少なくとも、「評価基準を気にしている」という姿勢を入社前に見せることで、性別を理由にした無意味な減点などは避けられるでしょう。

女性が転職先を見極めるときは慎重に

転職先を探している女性

女性の社会進出が進んでいても、なかなか社会全体の意識改革は難しいものです。

信じられないくらい差別的な男性や、時代錯誤な待遇がまかり通っている会社はまだまだあります。

女性が転職をする時、特に男性が多い業界へ転職する時には、慎重に企業を見極めましょう。

安易に転職を決めてしまうと、心や身体に傷を負うのはあなた自身なのです。

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