パソコンの前で書類をチェックしている男性

会社を辞める際には、いくつか書類上の手続きが必要になります。

そのうちの1つが退職証明書。

はじめて転職する方にとっては、退職証明書と離職票の違いがイマイチわからなかったり、不安に感じてしまうことも多いでしょう。

そこで今回は、退職証明書について詳しくご説明します。

近いうちに退職を予定している方は、ぜひ参考にしてみてください。

退職証明書とはどういった書類か

退職届を提出する女性

そもそも退職証明書とは、どのような書類なのでしょうか。

退職証明書は、その名の通り会社を辞めていることを証明するための書類です。

転職先の会社から内定をもらえたとき、入社手続きの一環として提出を求められることがあります。

なぜ退職証明書なんてものが必要なのかというと、あなたが本当に前職を辞めているのかどうかを確認するためです。

あなたのことを疑っているわけではなく、念のための確認として提出を求める会社がほとんど。

極稀に、退職手続きが適切に済んでいない状態で転職しようとする人もいるため、証明書で確認を取っているのです。

記載する項目は自分で選択可能

退職証明書に記載する内容は、以下の項目から選べることになっています。

  • 会社名
  • 使用期間(在籍期間)
  • 業務の種類
  • その事業における地位
  • 賃金
  • 退職の事由(解雇の場合にはその理由を含む)

労働基準法の第22条及び第115条にも以下のように定められています。

労働者が退職する場合、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は遅滞なく交付しなければならない。

ただし、証明書には労働者の請求しない事項を記入してはならない。

労働基準法 – 総務省行政管理局

転職先から提出を求められた場合、どの項目を記載すべきか事前に確認しておきましょう。

退職証明書と離職票の違いとは

自宅で悩んでいる若い男性

退職証明書と間違えられやすいのが離職票です。

退職証明書と離職票は、その目的や発行元も大きく異なります。

少しややこしいですが、社会人の常識としてきちんと理解しておきましょう。

離職票は何のために必要な書類か

離職票はハローワークで失業手当を申請するために必要となる書類です。

あなたが退職した後に、前職の会社がハローワークに退職の手続きを行って発行されるものです。

会社を辞めたら離職票をもらわないといけない!と思われがちですが、既に転職先が決まっているなら必要ありません。

両者の違いを整理すると以下のとおりです。

  • 退職証明書:退職したことを証明する書類、主に転職先から提出を求められる
  • 離職票:失業手当の申請に必要となる書類、ハローワークに提出が必要

転職先から退職証明書の提出を求められないこともあるため、どちらの書類も必要ない、という方も少なくありません。

退職証明書の提出が必要な主なケース

オフィスから帰ろうとしている女性

退職証明書の提出が必要なケースについて改めて整理しておきます。

急に必要となると慌ててしまいがちですので、あらかじめ知っておくと安心です。

転職先に提出を求められる

先ほどもご説明した通り、転職先の企業から提出を求められるケースです。

退職したことの確認に加えて、面接で話している内容を確認するために提出を求める企業もあります。

たとえば前職の役職や給料について、自分を良く見せようと面接で嘘をついてしまう人も多いのです。

当然ではありますが、面接で嘘をついたことがバレると大問題です。

最悪の場合、内定取り消しや懲戒解雇処分が下される可能性もあるため、転職の面接で嘘はつかないように気をつけましょう。

社会保険の切り替え手続き

社会保険を切り替えるときに、役所の窓口で提出を求められることもあります。

次の仕事が決まっていない状態で会社を辞めた場合、一時的であっても国民健康保険や国民年金に切り替える必要があります。

離職票でも対応できることがほとんどですが、離職票は手元に届くまで10日前後かかります。

早く手続きを済ませたい場合は退職証明書を持参すると良いでしょう。

退職証明書の発行は前職へ依頼

綺麗なオフィスで仕事中の男女

転職先から退職証明書の発行を求められて、どのように発行すればよいのか迷ってしまう方も多いです。

退職証明書は、前職の会社に発行を依頼する必要があります。

そもそも退職証明書は必ず発行しなければならない書類ではないため、基本的に自分から依頼しない限り発行されません。

前職の上司や人事の担当者に発行したい旨を伝えるとスムーズでしょう。

特に申請書類は必要なく、すぐに発行してもらえることが多いです。

ただし、申請期間は退職後2年間までと労働基準法で定められています。

法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によって消滅する。

労働基準法 – 総務省行政管理局

必要になることがわかっていれば、退職前に予め申請しておくとよいでしょう。

万が一退職証明書を紛失した場合でも、期間内であれば再発行は可能なので安心してください。

退職証明書が手に入らない場合の対処法

退職してから2年以上経っている場合や、円満退職ではなかった場合、退職証明書を用意できないこともあります。

何らかの事情で退職証明書を提出できない場合、転職先の採用担当者と相談してみましょう。

離職票など、他の書類の提出を求められることもあります。

また、退職証明書の書式を会社側が持っていないという場合もあります。

その際は自分で退職証明書の雛形を作成して、担当者に送ると良いでしょう。

ワードやエクセルで、使用期間や賃金など必要な項目を設けて作成しましょう。

必要事項を記入してもらい、社印を押してもらえれば問題ありません。

基本的な知識を身に着けてスムーズに転職を

オフィスで仕事中の私服男女

転職活動を進めていく上で、退職証明書は大切な書類のひとつです。

転職先から求められない場合は発行不要な点や、自分から申請しないと発行してもらえない点など、基本的なポイントを理解しておきましょう。

初めて転職する方は特に、書類の手続きなど不安な点も多いと思いますが、最低限の知識を身に着けておけばスムーズに転職活動を進めていけますよ。

あなたの転職活動がうまくいくことを願っています。

当サイトで人気の転職エージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェント
評判 5.0
特徴 転職支援実績No.1
エリア 全国

パソナキャリア

パソナキャリア
評判 4.5
特徴 女性の転職に強い
エリア 関東・関西・東海

ビズリーチ

ビズリーチ
評判 4.0
特徴 年収600万円〜でNo.1
エリア 全国
あなたに合う転職サービスを探す
お住いの地域
あなたの年齢
直近の年収
希望の職種
希望の雇用形態