「大手企業で働きたい!」と考えたことはありますか?
収入は間違いなく安定しますし、福利厚生も充実、さらに余程のことがない限りクビにされることもないでしょう。
大企業に憧れる人はとても多いものの、現実はそこまで甘くありません。
そもそもの間口が非常に狭く、なかなか採用されないという現実が待ち構えています。
さらに運良く入社できたとしても、理想と現実のギャップに悩んでしまう人も大多数。
このページでは、大企業で働くことのデメリットについて社会人100人にアンケート調査した結果を掲載しています。
「いつかは大企業で働いてみたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
人間関係でストレスを感じる
今回のアンケートでもっとも多かった回答は人間関係のストレスでした。
当然のことながら、大手企業にはたくさんの人が働いています。
年齢や学歴、育ってきた環境もさまざまですから、相性の良くない人も少なくないでしょう。
ときには明らかに仕事ができないのに、在籍年数の長さだけで重役に就いている人も。
尊敬できない人たちに囲まれて、それでもあなたは笑顔で仕事に励めますか?
コネ入社も多く、コネ入社の人たちは、入社時は、環境の良いところ、希望場所に入りやすかそのため、コネがないと自分の希望部署に入るためには、相当な努力が必要で大変です。(40代 食品メーカー)
大勢の従業員が働いており人間関係が苦痛、いろいろな正確に人が働いていて合わない人間が必ずいるから。(40代 飲食業)
職場内に喫煙者が多く一緒にいるとにおいが不快なこと。(30代 医療機器)
関連企業も所内にあるので人の出入りが激しい。大企業な分色んな人がいるので人間関係に苦労する。(30代 製鉄業)
私は大手企業の飲食関係で働いていました。人の口に入る物なので衛生面はもちろん、労働時間も長く立ち仕事で疲れもすごくありました。私自身が衛生的にしていても他の人も徹底してもらわないと意味のない事で意見のぶつかり合いなどもありしんどい時期もありました。(20代 飲食関係)
口だけ達者で全く使えない人が多い(30代 通信)
意識が高い人とそうでない人の差が激しい(20代 外資ホテル)
アパレル系特有なのか、営業の男の人は女の人に手が早い。不倫は当たり前で、周りの人間もほぼ公認。私はどうしてもそういう空気にはなじめませんでした。今だと問題になるのでしょうが、あの頃は不思議と何も問題になっていませんでした。(40代 アパレル系)
飲み会などの集まりなどには必ず参加しないといけなかった(20代 沖縄電力)
人数が多いが故に個性ある人が多く、中間管理職をやっていると取りまとめが大変(30代 物流会社)
上司との関係がしんどい
大企業といっても会社によって文化や風土はさまざまですが、上司の権限がとても強い、ということは各社に共通しています。
どれだけあなたが頑張って働いても、ついていくべき上司を間違えた瞬間、あなたの出世の道は途絶えます。
相性の良い上司と出会えるかどうかは運次第。
最悪な上司に遭遇してしまうと、地方に飛ばされたり、あからさまに評価を下げられたり、踏んだり蹴ったりの状態に陥ってしまいますよ。
自分が一生懸命頑張って成績を出しても、結局は上司やその上司の手柄になって、一般社員は頑張ってもなかなか気づかれない(40代 商社)
派閥によって、上司が昇格すると周囲も偉くなるシステムがつらかった。女性とは言え管理職のそんな姿は見たくなかった。(40代 IT企業)
上司の言うことは絶対(30代 建築)
年功序列で昇進していったような無能な上司が多く、その下で働くのが大変でした。(50代以上 総合小売業)
上から色々言われてストレスが溜まるのと残業が多い(20代 IT)
離職率が低く実力よりも年功序列的な組織体であること。結果、無能な上司がいる限り、優秀な部下は上を目指せないこと。(50代以上 IT)
パワハラがすごい。上司の言うことを聞かなければ他部署に飛ばされます。(20代 金融)
昔ながらの上司から気に入られ、事務で入社したにもかかわらず秘書的な役割を無理にやらされた。飲み会も断りずらい誘われ方をされるなど、心身共に辛かった。(30代 メーカー)
上司からのプレッシャーがすごいです。(30代 コンビニチェーン)
平社員の頑張り次第で、上司の昇格が決まる時。(30代 金融機関)
働く現場の辛さが分からない上司(30代 医薬品業界)
女性ゆえの問題も少なくない
「会社の飲み会で、女性はビールを注いで回るべき」
と言われたら、あなたはどう思いますか?
今どきの会社ならセクハラで訴えられそうですが、一部の大企業には女性を軽視する考えが根深く残っています。
女性比率の高い職場だと、社歴の古いお局様がやりたい放題だったり・・・
メンタルの強い女性でないと、大企業で生き抜くことは難しいかもしれませんね。
男尊女卑なところがまだまだ残っている。女性は軽視される。(40代 総合商社)
女性は結婚退職が当然、という風潮で、「お茶くみ&コピー取り」ができればいい、という感じの職場だった。(50代以上 化学メーカー)
女性社員間でのグループ争いがすごい。男性社員に間に入ってほしいけど、巻き込まれたくないのか遠巻きにされている。(20代 医療系メーカー)
常に競争にさらされる
誰もが知っているような大手有名企業だと、毎年の新卒採用で数百名が入社します。
常に同期同士で競争させられるため、他人を蹴落とそうとする人が現れるのは当然。
ポストは限られていますから、血みどろの出世競争に巻き込まれてしまうことも。
学歴を重視するような会社だと、出身大学によってはいくら頑張っても出世できません。
そもそもある程度の学歴がないと、書類選考で落とされるケースも多いですから覚悟しておきましょう。
協力して仕事をするというより常に職場の同僚はライバルで競争している。(40代 食品メーカー)
派閥の戦いに負けてしまうと一気に出世の芽がなくなってしまうことが辛かったです。自分が負けているというよりもその派閥のリーダーが負けてしまうので自分はどうしようもないというのが本音でした。(30代 メーカー)
出世欲が強い人間が多いのでミスやゴシップの陰口が酷い(40代 メーカー)
派閥があり、出る釘の打ち合いがある(40代 アミューズメント)
景気が悪くなると大量にリストラする方向に持っていくので、会社に生き残るの為に蹴落としあいが始まります。(30代 製造業)
実力で評価されず、縁故など派閥で評価されることです。(30代 サービス業)
プライドの高い人が多く、人間関係がギスギスしている。(40代 販売)
昇格試験や同僚との競争に疲れる(30代 メーカー)
派閥があって単純な仕事でもメンバーによっては進まない(20代 広告)
同期がたくさんいるので常に比較されてしまう(40代 生命保険)
学歴を重視する職場もある
周りが高学歴の方が多いため、その分自分は何ができているのかなといった劣等感を常に持っていることです。精神的辛さの方が多いかなと思います。(20代 メーカー)
当時、高卒入社でした。学歴社会だと、実感した事です。(50代以上 金融業)
仕事が出来なくても、学歴があればどんどん出世する。学歴が無くて仕事が出来ても上にはいけない。(30代 サービス業)
古い慣習が染み付いている
考え方が古いという声も多いです。
大企業は人事評価が減点方式の会社も多く、大きな成果を上げることより失敗しないことを重視する人も多いのです。
前例のないことを極端に恐れて、新しいことにチャレンジしたくても稟議を通すだけで数ヶ月かかったり。
大企業ほどスピード感という言葉が似合わない職場はありませんね。
古くからの考えが多く思い通りにいかないことが多い。(20代 金融)
古い慣習が多く残っているので、柔軟な仕事ができない。(40代 会社員)
大手企業で働いていて大変だとおもっていることは、複雑な社内申請です。簡単な変更でも、グローバルレベルの承認を取らなくてはいけない、複数の社内システムに同じような情報を登録しないといけない、など非常にリードタイムがかかります。(20代 外資系IT企業)
古い考え方の上司が多くて、なかなか新しい考え方を受け入れてもらえなかったです。またその上司に受け入れてもらえないと、給与も上がらないので、辛い職場でした。(20代 メーカー)
上司の考えが古い 委員会などが多く面倒(20代 医療系)
一つのことをするのにも何人もの上司の決裁が必要なので面倒(40代 メーカー)
古い慣習に縛られることが多く、新しい意見を聞き入れてくれない。(20代 物流)
組織が大きいと無駄な会議やそのための資料作りが多いです。歴史が古い企業ではまだまだ官僚気質が残っていて根回しを重視する人が多くて嫌になります。会議で率直に意見を言うと俺の顔をつぶされたとかいうお年寄りの幹部もいて嫌になりました。(50代以上 家電メーカー)
仕事内容に対する不満も多い
仕事内容に対する不満の声もたくさん寄せられました。
職場によってさまざまではあるものの、仕事のやりがいや面白みを求めている方からすると、ストレスを感じる場面は多くなりそうですね。
細かく分業化されていることは組織としては良いことですが、働く側としてはつまらないと感じることも多くなるでしょう。
完全分業なので、仕事の達成感を感じづらい(30代 メーカー)
給料が上がらないのに期待を超える仕事をしろと言われる(20代 商社)
無駄な会議が多すぎる。会議のための会議とか。少なくとも今の半分以下には減らせる。(40代 教育)
見積もりや管理の工数が優先度が高く、実業務がはかどらない(30代 自動車系IT)
各部署の人数が多く、私たち女性ひとり当たりが見る社員の数も多かったため、事務処理や頼まれる仕事量が半端なかったです。またいろいろな人がいるため、まとめたりするのが難しかったです。(50代以上 メーカー)
社内のルール・規則が多すぎる。人為的ミスが発生すると、それを防止するための新しいルールが設定される。それによって、作業内容がより複雑になることもあり大変。(50代以上 メーカー)
入職時に覚えるマニュアルの量が膨大で大変苦労しました。毎日その内容についてのテストが行われ覚えていないと叱責されたのは、辛かったです。(20代 百貨店)
大きな組織な歯車という感じになってしまう。業務が細分化されていて決まった固定の仕事しか担当させてもらえない(30代 製造メーカー)
異動・転勤を断れない
異動や転勤の多さも大企業特有の悩みですね。
中小企業だと、そもそも拠点がひとつしかないというケースも多いです。
部署の異動だけならまだしも、転勤となると家族も巻き込みますから、よくよく考えておかないと家族崩壊の危機を招きますよ。
「別に転勤なんて断ればいいじゃん」
と安易に考えている人もいるかもしれませんが、よほど特別な事情がない限り転勤を断るなんて不可能と覚悟してください。
事業所が多く、転勤やスポット的な移動が多く3年間移動も無く同じ場所で働けら運がいい方でした。(40代 業務請負業)
慣れたころに転勤があり、自宅から遠いこともある。(30代 金融)
全国規模の転勤が3年に1度くらいあり転勤しないと昇格しない。他部門に関わる仕事が多く自己完結型の仕事がすくない。(50代以上 IT 通信業)
自分も仲間も、移動が多くて大変。上司や部下も慣れて来た頃に入れ替わる。(30代 飲食)
女性でも関係なく全国転勤があったこと。(30代 学校法人)
大手であるため、上層部の欠員がでると頻繁に上司が異動になる。上司が入れ替わり立ち替わりでは落ち着いて業務に望めない。(30代 医療)
支店への転勤の話がたまに出るが、転勤したくないのでそのたびに断ったりごまかしたりするのが大変。(20代 医薬品メーカー)
厳しいノルマを課される
求められるレベルが高いという声も多いですね。
給料は上がらないのに、仕事だけは年々大変になっていくというケースも少なくありません。
営業職として働くときはとくに、ノルマへのプレッシャーは相当強そうです。
各センター毎に数字を競うのでやり甲斐はありますが、日々数字に追われて辛かった(30代 飲料販売業)
営業のノルマが多く、進捗具合を同僚と比べられること(20代 金融)
ノルマがあるのでたっせいできないとつらいか(20代 営業)
ノルマが多過ぎてストレスを感じます。ノルマが達成出来ない月は会社に居づらくなります。(40代 電力会社)
いつも目標に追われてばかりいる。(50代以上 メーカー)
残業の多い会社もある
大企業でも残業の多い会社はたくさんあります。
平社員ならきちんと残業代が支給されるケースは多いものの、名ばかり管理職にされて残業し放題になってしまうことも。
大企業=仕事が楽、ということは滅多にないので、入社前にきちんと確認しておかないと痛い目にあいますよ。
大型のプロジェクトなどの担当になると残業・休出は当たり前で、100時間/月超えが当たり前になり、プライベートな時間も取れず体を壊す社員が多いです。(50代以上 IT関連)
会計業務だったんですが、1つの事務所で県内すべてのコンビニ店舗の会計を請け負っていました。1人が20店舗から25店舗くらい担当しており、とにかく毎日がとてもハードでした。(40代 コンビニ大手)
労働時間が長く残業が多い(20代 製造業)
給料や評価制度への不満も多い
大企業で勤務すれば、経済的には安定します。
ただし、仕事を失う心配が減るというだけで、贅沢な暮らしができるかどうかは完全に別問題。
有名な大企業でも、同世代の平均年収程度しか稼げないというケースも少なくありません。
「若いうちにガツガツ働いて、たくさんお金を稼ぎたい!」
と考えるなら、リスクを背負ってでもベンチャー企業やスタートアップを選んだ方が幸せになれる可能性は高いです。
給料の安い業界で一向に基本給が上がらないこと。成果主義でもないし、そうであったとしても何をもって成果というか、どう評価を上げたらいいのか分からないところ。(30代 宿泊業)
大手企業だというのに給料が低く、昇給の基準が高いため全く年収が増えません。4年大を出たにも関わらず、高卒のフリーターの友人よりもはるかに給料が低いことがつらいです。(20代 IT)
結局は年功序列で、若いときは何をしても給与が全然上がらない。無駄に「改革」と称して意味のない朝礼やスピーチなどが始まるのを止められない。(20代 メーカー)
責任感は増していくが、給料が上がらない。(30代 商社)
仕事が出来ない社員が、給料をたくさんもらっている。(40代 化学製造業)
社員をコマとしか思っていないので、新入社員の頃の待遇や給料の低さが辛いです。(30代 航空)
年功序列や独自の評価制度
昭和の時代と比べれば導入している会社は徐々に減ってきているものの、未だ年功序列の人事制度は健在。
どれだけ大きな成果を上げても、毎年決まった額しか昇給せず、ボーナスの支給額も上司の気分次第で決められたり。
上司に気に入られないと、いくら頑張っても一切評価されないというケースもありますから要注意です。
仕事の出来次第での評価制度とは言いつつも、実態は年功序列の給与体系で、上が詰まっているため昇格もしにくく、なかなか給料が上がらないのがモチベーションが上がらずしんどいです。(30代 通信・IT)
景気が低迷した時に大量リストラに見舞われる可能性がある。(40代 運輸業)
出世する人、良い評価がもらえる人が、上層部内ですでに決まっている。(30代 教育)
人事評価が厳しく服務規定にしばられて窮屈なところ(40代 IT)
親族会社の印刷機もある大手出版会社。出世するにはその親族になるしかなかったのでその家計の専務と係長に可愛がってもらうどまりにしておいた。媚を売る人生は辛すぎた。(30代 印刷出版会社)
大企業が絶対的な正解じゃない
大企業に勤めていれば収入が安定しますし、住宅ローンなどの審査も通りやすくなるのは事実。
誰もが知っている有名企業で働いていれば、優越感に浸れることもあるでしょう。
大企業に憧れる人は多いものの、すべての人にとって働きやすい職場ではありません。
たくさんの回答が寄せられたように、人間関係で苦労する人も多く、人として最低な上司でも指示には従わないと出世の道が閉ざされます。
経済的な安定を優先するのか、リスクを受け入れて自由な働き方を優先するのか、またはその中間の道を探し求めるのか。
もっとも大切なことは、あなたにとってベストな職場を見つけること。
勤め先の規模なんて関係ありません。
もし近いうちに転職を考えているのなら、ぜひ広い視野を持って新たな可能性を探してみてください。