学生の頃の就職活動や、社会人になってからの転職活動。避けて通れないのが面接です。
「たった15分、20分話しただけで何がわかるんだ!」
という意見もあったりしますが、面接官をやっていると、いろいろとわかるものですよ。
それはまた別の記事でお話するとして、今回は面接へ行く時の身だしなみについて。
人は見た目が9割だなんて言われますが、その通りだと思います。
私はこれまで採用担当として数百人を超える人と面接をしてきましたが、見た目と内面にズレがある人の方が圧倒的に少ないです。
身だしなみがきっちりしている人は、人柄もきっちりしていることが多いですし、その逆も然り。
では面接に行くときの身だしなみは、どんなところに気をつければいいのでしょうか。
面接官に不快感を与えない身だしなみが大事
面接を受けに行くときの服装で、もっとも気にすべきは清潔感です。
人に不快感を与えない服装、といったほうがイメージしやすいでしょうか。
自分基準の清潔感ではなく、あくまでも第三者から見られて不快に思われないか、という視点が大事です。
「面接で自分らしさをアピールしたい!」
ということであれば、服装や身だしなみではなく、話す内容で伝えましょう。
髪型やメイク、男性であればヒゲの手入れも忘れずに。
服装についても、ファッションを仕事とする業種でない限りは、華美になりすぎないように気をつけたほうがいいです。
地味で無難でつまらないファッションに落ち着いたとしても、相手に不快感を与えなければ、面接の身だしなみとしては正解です。
美人やイケメンにはなれずとも清潔感は演出できる
「見た目が9割と言われても、自分はイケメンでもないし、美人じゃないし…」
それは確かにそうなのかもしれません。私だって顔面の偏差値は、悲しいことに下から数えたほうが早いです。
できればイケメンに生まれてきたかったですが、30年以上この顔で生きてきたわけですから、もう諦めています。
顔面の美しさを上げるには、美容整形以外に有効な選択肢はありません。
ただ面接において、顔面がイケメンか美人かどうかは、ほとんどの場合重視されません。
ほとんどの場合と書いたのは、業種や会社によって顔採用というのは実在するからです。
それをとやかく言っても仕方ありません。その会社の方針です。
今から顔を変えることはできずとも、清潔感は努力次第で誰だって演出できます。
たとえ顔面偏差値が70を超えるような人であっても、清潔感がなければ面接の評価は下がることになるのです。
清潔感の演出は見た目だけではない
落ち着いた髪型、控えめのナチュラル風メイク、紺のスーツにアイロンのかかった白いシャツ、ピカピカに磨き上げた革靴、いつもの香水は我慢、身だしなみは完璧。
ここまできっちり準備をしたのに、会った瞬間に評価を下げられてしまうことがあります。
その原因は、顔を合わせた瞬間の表情と第一声です。
自然な笑顔と、元気良さを感じる挨拶。
これができないと、どれだけ身だしなみを完璧にしても、会った瞬間に印象を悪く持たれてしまいます。
椅子に座ったまま立たないとか、最低限のビジネスマナーに反する行動も論外ですね。
人間って目に入ってくる情報だけではなく、耳や鼻、五感すべてで相手に対する印象を決めているものなのです。
経験の浅い面接官ほど見た目で判断してしまう
もう一つ重要な点があります。
それは、経験の浅い面接官ほど、パッと見の印象でその人の評価を決めてしまうことが圧倒的に多いという事実です。
きちんと研修を受けた面接官や、経験が豊富な面接官であれば、人の見た目は判断材料の一つにすぎないことを理解しているのですが、なかなかそうではない方も多いですね。
人事に言われて仕方なしに面接を任された営業部長だったり、社内で何でも屋になっている総務担当だったり。
ほとんどの場合、面接を受ける側が面接官を選ぶことはできません。
ですから経験の浅い面接官に当たっても、パッと見の印象で自分の評価を決められないように、必要最低限の身だしなみは整えておいたほうがいいのです。
自分をアピールするには最低限の身だしなみから
「内面を見てもらえれば、自分の長所を理解してもらえるのに!」
と負け惜しみを言ったところで、清潔感に欠ける身だしなみをしていれば、どれだけ一生懸命に話しても面接官に思いが伝わることはないでしょう。
内面を見てもらうためにも、まずは最低限の身だしなみを整えること。
身だしなみを完璧に整えたとしても、当然のことながら面接で落とされることはあります。
内面を見てもらえた結果、その会社にはマッチしないと判断されたのです。
身だしなみを整えることは、面接を受ける上でスタートラインに立つということなのです。
これから面接を受けに行く方は、相手に不快感を与えない、清潔感ある身だしなみを心がけてみてください。
あなたの転職活動がうまくいくことを願っています。