「お金と時間をかけて資格を取得したのに、何の役にも立ってない・・・」
と嘆く方はとても多いですね。
勉強していた当時は憧れていたけど、現実を見てまったく別の仕事を選んだり。
面接でアピールできるように取得したのに、何ひとつ資格について質問されたなかったり。
このページでは、クラウドワークスを通じて社会人100人に調査した転職や仕事で役に立たなかった資格についてまとめています。
「何か資格でも取得しようかな・・・」と考えてる方は、ぜひ参考にしてみてください。
取得者の多い人気の資格や検定
転職に役立ちそうな資格といえば、あなたはどんなものが浮かびますか?
簿記や秘書検定、TOEICなど、知名度の高い資格はたくさんありますが、果たして本当に仕事の役に立っているのでしょうか。
さまざまな回答が寄せられたので、詳しく見ていきましょう。
経理部門で役立つ簿記
商業高校出身なので、全商簿記の資格を持っていますが、資格と関係ない職を目指していたので意味がありませんでした。(20代 女性)
簿記の資格があっても、会社によりけり勘定科目も違えば、今はすべてパソコンに専用ソフトが入っている。また、資格をとったのもかなり昔で、損益計算書なんて忘れた・・・(40代以上 女性)
経験を問われるため、日商簿記検定3級は持っていても意味がなかった。2級以上でないと最初から無いのと同じ。(40代以上 女性)
入社して日商簿記2級を取らされたのに全く関係の無い営業をやらされている。(30代 男性)
簿記検定2級を持っているが、飲食店勤務となり接客中心だったので役立てることが出来なかった(20代 女性)
経理へ転職したかったので簿記を取得したが、選考では資格より経験を重視された。(40代以上 女性)
転職活動をしていて、日商簿記2級を評価された事は一度もありませんでした(30代 男性)
経理事務だと未経験をとってくれないところが多く、日商簿記2級を持っていてもエントリーすらできなかった。(20代 女性)
転職活動であまり役に立たなかった資格は日商簿記三級です。簿記の知識が必要になる求人は大体二級以上が求められるからです。(20代 女性)
学生時代、商業科で簿記について学んだ。資格は全商簿記2級まで取得したが、だいたい就職では、全商簿記ではく日商簿記の方が重宝されているようだったので、取得するなら日商簿記を取得しておけば良かったと思った。商業科を卒業したが、私が就職した先では簿記は全く使わなかった。(20代 女性)
経理関係の仕事に就く場合、簿記の資格は役立つことが多いですね。
ただ、転職で役立つとされるのは2級以上、3級では履歴書に書かないほうがいいといわれることも。
投稿にもあるように、資格の有無より実務経験を優先する職場が多いのも事実です。
英語や語学に関する資格
販売の仕事ですが、外国人のお客様はこないし、英検1級の知識を全く使うことがありません。(40代以上 女性)
実務で求められるのは文法能力でなくコミュニケーション能力なので。(20代 男性)
英検3級は誰でも持っているので特に武器にはならなかったし活かせなかった(20代 女性)
英語を使う会社ではなく、地元企業に就職したので全く意味がなかったから。(20代 女性)
英検の勉強をしたが、TOEICでハイスコアを目指す勉強をした方がよかった。(40代以上 女性)
英文の書類がないこともない職種だったが、ほぼ決まった用語しかないため英検準1級は必要なかったです。(30代 男性)
商業英検一級を保有していますが、IT関係や輸出入に関係する仕事ではなかったので役には立ちませんでした。(30代 女性)
英検の資格やTOEICのハイスコアを持っている方も多いですね。
語学関連の資格も簿記と同じように、資格云々よりコミュニケーションができるかどうかを重視する企業は多いです。
また、英文事務などのように英語を多用する職種でない限り、高度な語学スキルを求められないことも。
とはいえ、仕事以外でも役立つ場面は多いですから、語学の勉強は決してムダにはならないでしょう。
人気は高い秘書検定
秘書の仕事というより、会議の議題を考える仕事の担当だった。さらにうつ病になってその会社を辞めてしまった。(40代以上 女性)
頑張って勉強した割に一般常識でしかないと言われ実際秘書の仕事をした訳でもないので役に立たなかった。(20代 女性)
秘書検定2級です。面接で話題に出されることもなく、一般事務職で入社後も全く必要としていません。(30代 女性)
秘書検定2級です。電子メールの送り方や社内での振る舞い方を学びましたが、電子メールを使う仕事ではなく、また社内独自の決まりなどがあり、全く必要ありませんでした。(30代 女性)
秘書検定2級です。社会人なら必要かなと秘書検定を勉強して取りましたが、キッチリとした会社に勤めることがなかったので意味がありませんでした。(30代 女性)
一般常識を身につけることができるが、別に秘書にならないのなら就活には何も役に立たない。(30代 女性)
特に秘書になるわけでもないし、そもそも一般常識テストのような資格なので、普通に常識がある人であれば資格自体が必要ありませんでした。(20代 女性)
会社のルールに従うので、秘書技能検定2級の知識は役に立たなかった。(30代 女性)
秘書検定は知名度が高く、人気の資格のひとつですが、実用性がないという声も多いです。
人材育成に力を入れている会社なら、新入社員研修で秘書検定と同等レベルの知識を身につけられることも。
最低限のビジネスマナーなどが身についている証明にはなりますが、役立つのは20代前半の限られた時期だけかもしれませんね。
飲食関連の資格
キッチンスペシャリストを取得したが、インテリアコーディネーターに比べて認知度が低く、キッチン関連の会社に就職しなければ面接でも特に触れられない(30代 女性)
調理師免許を持っているが、飲食業に興味がなく販売ばかりしていたので、一切役に立たなかった(30代 女性)
調理師免許がないと調理師として働けないわけでもないのでいらなかった。(30代 女性)
野菜ソムリエの資格を取得したが、自分の中ではスキルアップしたのかもしれないがどこでこの知識を活かせるのかわからない。(40代以上 女性)
そろばんの検定
今は計算機を使うので、競技用そろばんを持っていますが出番がありません。(40代以上 女性)
計算は電卓でやるので、そろばんよりもパソコンのスキルを高めた方が良かった。(30代 女性)
事務職でそろばんを使用することがない。だいたい電卓(30代 女性)
そもそもソロバンを使っている企業もないし、電卓機能はパソコンに入っていたので。(30代 女性)
習い事関連の資格や検定は、履歴書に書いていてもスルーされる可能性が高いです。
そろばんの場合、転職でアピールできる資格というよりは、暗算が得意になることにメリットがありそうです。
とはいえ、今はパソコンがすべて自動で計算してくれるので、費やした時間に見合った価値は得られないかもしれません。
武道や書道の段位
面接で話題になることもなければ、仕事はほとんど手書きでなくパソコンを使うので書道3段は関係なかった。(40代以上 女性)
弓道二段。高校時代に取得したが特に何も聞かれずに面接は終わった。(20代 女性)
書道の師範の資格。履歴書を書く時に、字が綺麗だと有利と聞いていたけど、働く上で特に必要ではなかった。(30代 女性)
今の時代、パソコンが主流なので字の上手い下手は関係なかった。(30代 女性)
剣道一級を持っているが、パソコンを使う業務なので何の意味もありません(30代 男性)
武道関連の段位は、警備会社のように肉体の強さが求められる職場で働くなら、強力なアピール材料になります。
ほかにも、面接官が有段者だった場合、話が盛り上がるというメリットもありますね。
ただ、デスクワークがメインの仕事だと、役立つ場面はあまりないでしょう。
なにかと力仕事を任されたり、面倒なことに巻き込まれる頻度が高くなってしまうことも。
書道に関しても、これからの時代、スキルを発揮できる場面は減っていきそうですね。
知名度は抜群の漢字検定
漢字検定でいくら難解な漢字を知っていたとしても何のやくにも立たないなと思いました(30代 女性)
今の時代は漢字ではなく世界共通の英語の方が必要だと思いました。(20代 女性)
漢字検定です。全く面接で聞かれることも話題になることもありませんでした。(30代 男性)
採用に直接関係のある職種はかなり少ないと思う。実際、就職面接のとき漢字検定が話題に上ったことは一度もない。(30代 女性)
現代の事務作業の多くはパソコンを使って行われるので、パソコンで漢字を予測変換してくれるため、基本的に難しい漢字の知識は不要だと感じた。(30代 男性)
パソコンを使うから調べられるし、別に手書きする必要もないのでとくに必要なかった。(20代 女性)
漢字能力検定の資格を持っているが今の時代パソコンやスマホで変換できるので特に必要のない資格だった。(40代以上 男性)
漢字検定の知名度は抜群に高いものの、趣味で取る資格の代表的存在でもあります。
転職活動に役立てたいのなら、検定そのものをアピールするのではなく、取得にかけた努力の過程をアピールすべきです。
伝え方次第では、十分に面接官へアピールできますよ。
ITやパソコン関連の資格
新人研修後の新入社員1年目に「基本情報技術者試験」の合格を目指せと言われ一発合格しました。ただ、仕事としてはベンダーの資格のほうが役に立ちます。
「基本情報技術者試験」は一応書きますが恥ずかしいレベルです。(40代以上 男性)
第二種情報処理技術者試験は資格としては有益かもしれないが、直接実務につながらないため、転職では特に役に立たなかった。(40代以上 男性)
PCに対する基本的な知識があることをアピールしたくてITパスポートを取得したが、実際のPC業務に対しては何ら役に立たなかった(40代以上 男性)
IT関連の資格はさまざまなものが存在します。
新入社員の教育の一環としてITパスポートを取得させる会社もありますが、転職で役に立つことはないでしょう。
ITの分野も資格より実務、実績を重視する傾向が強いです。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
MOSというエクセル・ワードの資格が全く役に立たなかった。今の時代、出来て当たり前らしい。この資格がなくても、業務をこなすうちに誰でも出来るようになる。(40代以上 男性)
パソコンはできて当たり前だからといわれ、たいして評価されなかった(20代 女性)
Word三級を若い頃に取得しましたが、あってもなくてもなんにも変わらなかった。(30代 女性)
入社した会社は専用ソフトの使用だったのでエクセルはほとんど使わなかった。(20代 女性)
MOSは履歴書に書ける資格とよくいわれるが、実際はパソコンの資格が無くても打てれば何とかなる。(40代以上 男性)
MOSも人気は高いものの、ある程度オフィスワークで経験を積んでいれば、自ずとスキルは身についてしまうものです。
ExcelのマクロやAccessも使いこなせるレベルまでスキルを高めれば、書類選考でもアピールになりますが、そこまでのスキルを求めている会社が少ないのも事実。
ただ、派遣で事務やオフィスワークの求人を探すときなどは、MOSは一定のアピール力を発揮してくれますよ。
専門職で働く上で必要な資格
医療事務を取らなくても働ける。結局資格有無よりも、出勤日数や時間帯が使い勝手が良い人の方が採用される。(30代 女性)
歯科医療事務管理士、通信講座で勉強して半年ほどかかり取得して歯医者で働こうとしたが経験なしで面接さえしてもらえなかった。(30代 女性)
行政書士資格です。持っていると「へえ、すごいね!」と言われて誉められることが多いですが、本当にそれだけです。(30代 女性)
美容師の資格は美容室の求人以外での活用が全くできない。本当に好きでスタイリストになれないで辞めてしまうと相当時間とお金を無駄にしてしまう。(40代以上 女性)
認定心理士です。4年生の大学で心理学を学んだ証として得られる民間の資格です。心理学の基礎資格であり、臨床心理士のような病院や、大学院で働く職能の資格ではありません。面接の場が和むだけで、採用にはつながりませんでした。(30代 女性)
臨床心理士。民間資格で資格更新など厳しいのに、給与は低い求人ばかりだから。(30代 男性)
社会保険労務士を取得したが、現在はまったく違う業種の仕事をしているから。(30代 女性)
エックス線作業主任者という資格を持っていますが、最近の機器は無くても扱える仕様のものが多く、資格を持っている意味は殆どありませんし、転職活動で話題にも上りませんでした。(40代以上 女性)
個人情報保護士は民間資格であるためか、法律系の資格ではあるものの、イマイチアピールや食いつきに繋がらなかった。(30代 男性)
専門分野の資格は汎用性が低く、その分野で働くという覚悟がない限り、意味のないものになってしまいます。
医療事務や介護職のように資格を持っていなくても働けることも多いため、資格の勉強をはじめる前に、そもそも本当に資格が必要なのかを確認しましょう。
司書
図書館司書資格は、採用人数が非常に少ないので、持っていても無意味でした。(20代 女性)
司書です。学生時代に授業内で取得したけれど、面接でも仕事上での何の役にも立っていないです。(30代 女性)
司書資格。そもそも、募集があまりないし他の仕事の面接で話題にされることもない。(30代 女性)
図書館勤務以外では知識も何の役にも立たない(40代以上 女性)
図書館司書の資格、大学時代に取得したが、図書館司書の正規採用などめったになく、一般企業では使うこともないので(20代 女性)
学芸員
学芸員補資格。狭き門で、就職口が全くないから。補であるから、余計、就職口はない。(30代 女性)
学芸員資格を持っていたのですが、苦労して取って、実習にも行った割に全然役に立っていないです。たまに学芸員資格を取ろうとした人からすごいですねと言われるくらいです。(30代 女性)
取るのに苦労した割には、資格の欄に書くと何でこの資格を取ったのかを聞かれるし、持っていても何の役にも立たなかった。(30代 女性)
美術館などに勤められたらいいと思って取得したが、美術館などの就職は空きがなく、あっても経験者がコネで入ってしまうので役に立たなかった。(40代以上 女性)
司書や学芸員の仕事に憧れる学生は毎年たくさんいますが、資格を取得してから現実を知るという悲劇も全国各地で起こっています。
勤務先がそもそも限られており、既存のスタッフが辞めない限り求人を出さない職場がほとんど。
運良く求人が出たとしても、高い倍率をくぐり抜けないと仕事に就くことはできません。
ほかの仕事で役立つことはないため、断固たる覚悟がない限り取得を目指さないことをおすすめします。
危険物取扱者
危険物取扱乙種を持っているが、活かす職種の幅が狭すぎる。その上更新手続きがありしなければ資格が無くなってしまう。(30代 男性)
危険物取扱者甲種を活かせる職種、分野ではなく、面接で触れられることはありませんでした。(30代 女性)
危険物丙種を苦労して取得したのに、時給アップに繋がらなかった。(30代 男性)
危険物取り扱い乙4類を前職で使っていたが、全く関係ない職種で働いているためにいらなくなった。(40代以上 男性)
教師
教師にならない限りどこに行ってもそれが評価されることはないと思う。(20代 男性)
教育関係の仕事でも不問なので、学校の先生にならない限り持っていても仕方ない。(30代 女性)
メーカーの事務職に就いたため、教員免許は全く必要なかったです。(40代以上 女性)
幼稚園教諭2種免許を取得したけど、今は事務職なので、ピアノを弾くことも、絵を描くことも全くなく、生かす場面がない。(40代以上 女性)
危険物取扱者や教師の資格も、その分野で働かない限り、履歴書の資格欄を埋めるためだけの存在になってしまいます。
教員免許は学習塾や予備校への転職で多少役立つ可能性はありますが、教育に関わらない分野で役立つことはないでしょう。
学生時代、母校へ教育実習に行くことに憧れて取得を目指す学生も多いですが、現実は想像以上に過酷です。
資格取得は長期的な視点で検討を
十万円以上のお金を投資して、何ヶ月も勉強に時間を費やしたのに、まったく別の仕事に就いていることほど悲しいことはないですね。
もちろん資格取得そのものが目的であれば、気にする必要はありません。
それに、転職や職場で知識を発揮できる場がなかったとしても、いつか役立つときがくるかもしれません。
会話のネタとして使えたり、同じ資格を取得している人と知り合って、そのまま恋人に発展する・・・なんてこともあるといいですね。
簡単に取得できるものではないからこそ、どの資格取得を目指すかはよく考えてから決めましょう。
仕事に役立てたいと考えている方はとくに、判断を誤らないように気をつけてくださいね。