志望動機は「お金を稼ぎたい」「給料を上げたい」で問題なし

「御社を志望した理由ですか? お金を稼ぎたいからです!」

なんてことをいったら不合格にされるのでは・・・? と心配する人は少なくありません。

転職の面接でお金の話をするのはマナー違反、という噂を耳にしたことのある方も多いでしょう。

でもおかしな話ですよね。

あなただって、お金を稼ぐために毎日働いているのではないですか?

転職先を選ぶうえで年収やお金が重要なのは当たり前のことです。

このページでは、お金を稼ぎたい人が転職の面接で注意すべき点について詳しく解説します。

近い内に転職を予定している方、本命企業の面接を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

耳障りのいい言葉を並べた志望動機は嘘くさい

志望動機は素直な気持ちをぶつけるべき

あなたは嘘が上手なタイプですか?

中途採用の面接で、もっとも注意すべき点は信用を失うこと。

では何がきっかけで信用を失うかというと、「この人の話はどうも嘘くさい」と感じたときです。

とくに志望動機について質問したとき、薄っぺらい志望動機と言いますか、耳障りのいい言葉を並べただけの教科書的な回答をベラベラと長時間話す人がいます。

「(あぁこの人、このセリフを必死に覚えてきたんだなぁ・・・)」

と言葉に出すことはしませんが、一気にテンションダウン。

時間に余裕がなく、ほかにも応募者が複数名いる状況なら、少しでも怪しいと感じた人は即不合格と判断します。

嘘くさいと感じられる志望動機の例

「でも嘘くさい志望動機ってどんなもの?」

と具体的なイメージがわかない方も多いですよね。

一例として、以下のやり取りを見てみましょう。

社会人の男性

なぜ弊社を志望されたのですか。


社会人の若い男性

御社の理念に深く共感したからです。ホームページに記載されていた社長のメッセージにも深く感動しました。私も御社の一員となって、この素晴らしい理念のもとで仕事をしてみたいと思いました。


社会人の男性

えっと・・・弊社が掲げている企業理念の、どういうところに共感いただけたのでしょうか。


社会人の若い男性

はい、お客様第一を貫くという考え方です。今の時代、利他思考こそがビジネスの基本であり絶対的な基準であると考えております。御社の理念を貫いて仕事をしていけば、日本経済の発展、そして世界平和にもつながっていくと確信しております。


社会人の男性

なるほど・・・わかりました。ありがとうございます。(何言ってんだこの人・・・)

少々極端な例ですが、あなたが面接官だったなら、この人の合否をどう判断しますか?

もちろん会社ごとに採用基準は変わりますので、一概にダメとは言い切れません。

実際はもっと話を掘り下げますし、いろいろな側面から情報を引き出していきますので、最終的に合格と判断することも・・・可能性はゼロではありません。

話している内容は悪いことではないですし、世界平和を実現したいという考えは素晴らしいです。

しかしながら、志望動機からはこの人の本音がさっぱり見えてきません。

何ひとつウソがなく、本気で世界平和を願っていたとしても、それはそれで不安が残ります。

本音がよく分からない人を採用することは、面接官にとって、そして会社にとって大きなリスク。

少しでも不安が残る人は落とす、が面接の鉄則なのです。

志望動機は本音を伝えるのが基本

別パターンとして、以下の面接のやり取りも見てみましょう。

社会人の男性

なぜ弊社を志望されたのですか。


社会人の若い男性

社風が良さそうだったことと、通勤時間が短くなるからです。5年以上営業の仕事を続けてきましたが、前職はゴリゴリの体育会系で、また本社が移転して通勤に2時間以上かかるようになってしまったので、家から近くて雰囲気の良さそうな御社で働きたいと思いました。


社会人の男性

なるほど・・・志望理由としては以上でよろしいでしょうか。


社会人の若い男性

あ、他にもあります。御社の扱ってる商材には詳しいため、すぐに成果を上げられる自信があります。ですので、ぜひ働かせてほしいです。


社会人の男性

わかりました。ありがとうございます

先ほどの会話とは真反対の例です。

  • 体育会の会社はイヤだ
  • 通勤時間を短くしたい
  • 商材について知識がある

以上の3点について、ど直球の志望動機を面接官にぶつけています。

採用基準次第ではありますが、先ほどの方より合格になる可能性は高いです。

もちろん採用基準次第ですが、少なくとも本音で話しているという点で、この段階で信用を失うことはないでしょう。

もし不合格にされても、それはあなたが求めている職場ではなかったということ。

職場に求める条件をストレートに伝えて、応えてくれる会社なのかどうか。

転職の面接は、あなたが働くべき会社なのかどうかを見極めるための場でもあるのです。

志望動機はお金を稼ぎたい!と伝えて問題ない

アタッシュケースにつめこまれたお札

「本音を伝えるべきと言っても、さすがにお金のことはまずいのでは?」

と不安になるのも理解できますが、安心してください。

面接で志望動機を聞かれたら「お金を稼ぎたいからです!」「年収を上げたいからです!」と素直な気持ちをぶつけましょう。

「こんなことを言ったら印象が悪くなるのでは・・・?」

なんてウダウダ考えても時間の無駄。

だって面接官がどう判断するかなんて、誰にもわからないじゃないですか。

その会社に興味を持った理由が給料の高さで、転職先を選ぶうえで年収を重要視しているなら、「稼ぎたい!」という気持ちをまっすぐに伝えるべきです。

耳触りの良い薄っぺらい言葉を並べるより、素直な気持ちを面接官にぶつけたほうが、あなたの人間性を深く理解してもらえますよ。

なぜ稼ぎたいのか具体的に説明する

「今より年収をもっと上げたい!」

と考えているなら、面接で突っ込んだ質問をされたときに、適切に回答できるように準備しておきましょう。

少なくとも以下の質問をされたとき、簡潔かつ具体的に話せるようにしておきたいですね。

  • どれくらい稼ぎたいか
  • いつまでに稼ぎたいか
  • どうして稼ぎたいか など

一例として、以下の会話を見てみましょう。

社会人の男性

なぜ弊社を志望されたのですか。


社会人の若い男性

給料の高さです。未経験から挑戦できる会社を何社も見てきた中で、御社の給料が一番高かったからです。


社会人の男性

なるほど、どうしてお金を稼ぎたいのですか。


社会人の若い男性

やりたいことが沢山あるからです。私はあまり裕福とは言えない家庭で育ちまして、学生時代も毎日のようにバイトをして学費と生活費を稼いでいました。今も奨学金を返済していますし、誰よりも努力して、誰よりも稼いで、いろんなことに挑戦していきたいと考えています。


社会人の男性

いつまでに、どれくらい稼ぎたいのですか。


社会人の若い男性

20代のうちに年収1,000万円は超えたいです。月に10万円前後、自分がやりたいことに投資しても、将来への貯蓄もできて、それなりの生活も送ることができる水準だからです。


社会人の男性

わかりました、ありがとうございます。

「若いうちにお金をたくさん稼いで、早くリタイアしたい」

「都心のタワーマンションに住んで夜景を楽しみたい」

「家族と一緒に毎日美味しいものが食べたい」

など、稼ぎたい理由は何だっていいのです。

本音をわかりやすく、簡潔に伝えられれば、それだけで十分なアピールになります。

お金を稼ぐ必要性について説明する

他にも以下の会話も見てみましょう。

社会人の男性

なぜ弊社を志望されたのですか。


社会人の若い男性

給料の高さに魅力を感じました。前職の年収があまりに低かったため、給料の高さで会社を探しています。


社会人の男性

前職の年収はどれくらいだったのですか。


社会人の若い男性

200万円にも届きませんでした。いわゆるブラック企業でしたので、毎日深夜まで残業して、それなりに成果も出してしたのですが、給料が増えることはありませんでした。


社会人の男性

それは大変でしたね・・・どれくらい稼ぎたいのですか。


社会人の若い男性

まずは年収400万円を目標にしています。先月、父が体調を崩して仕事を辞めることになりまして。父と母を私が支えていかないといけないため、少なくとも月の手取りを20万円以上にしたいです。


社会人の男性

なるほど・・・わかりました、ありがとうございます。

このような会話があったとして、「お金の話をしたからこの人は不合格」と判断すべきでしょうか。

少なくとも志望動機を聞いただけの段階で不合格と決めつけるべきではありません。

後ほど改めてご説明しますが、稼ぎたい理由がある方は活躍する可能性も高いのです。

ただし、この会社の合否基準に「お金の話をしたらNG」と定めてあったなら、権限を持たない平社員は従うしかありません。

面接官を選ぶことはできませんので、権限もスキルもないヘボ面接官に当たってしまったときは、不運を呪いましょう。

稼ぎたい人材を求めている会社はたくさんある

都心の高層ビル群

面接の難しさは、どれだけ優秀な人材も求める条件にマッチしなければ落とされるということ。

ただ、視点を変えればどのような人にもチャンスがあるともいえます。

面接でお金の話をすることをタブーとしている企業があるのは確かです。

一方で、お金を稼ぎたい!という人材を熱望している会社がたくさんあるのも紛れもない事実。

志望動機で本音を伝えるべき理由について、もう少し詳しく見ていきましょう。

お金の話を毛嫌いする会社はミスマッチ

面接でお金の話を毛嫌いする会社って、どんな会社だと思いますか?

一概に言えない部分もありますが、きっと稼げないんですよ、その会社。

たとえば、人事制度が実質的な年功序列となっていて、どれだけ頑張っても給与が爆発的に増えることはなかったり。

昇進も社歴が上の人から順番になっていたり、社長や役職者のお気に入りだけが優遇されるような会社だったり。

そんな会社に「お金をたくさん稼ぎたいです!」と鼻息の荒い人材が入社してきても、異分子にしかなりません。

自分に合わない会社に入社してしまうことほど不幸なことはありませんから、やはり志望動機を嘘で固めるのは止めましょう。

稼ぎたい人材はマネジメントしやすい

「お金を稼ぎたがっている人材を採用したい!」

と考えている企業も少なくありません。

なぜ稼ぎたい人を採用したいのかというと、理由のひとつはマネジメントのしやすさ。

これもまた一概には言えませんが、一般的にお金を稼ぎたい人材はお金で動いてくれます。

「ここで成果を上げればボーナスが○万円アップする!」

「部署で1位になれたら、来月から給与が○万円になる!」

稼ぐことがモチベーションになる人材は、給料アップというインセンティブに向かってがむしゃらに頑張ってくれる可能性が高いです。

まさにニンジンを目の前にぶらさげられた馬のように、ときに上司の想像を遥かに越える成果を上げてくれることも。

反対に、お金に興味がなく、何にやりがいを感じるかもわからない人材は、マネジメントに手間がかかります。

上司からすると、非常に面倒くさい人材なのです。

今より稼げる転職先を見極めるテクニック

2名の面接官と女性応募者

「本音を言うべきなのはわかったけど、どうやって稼げる会社を探せばいいの?」

と感じている方もいることでしょう。

中途採用の求人を探すだけなら、dodaやリクナビNEXTのような転職サイトに登録するだけでも十分といえます。

ただ、稼げる会社かどうかを見極めるのは簡単ではありません。

ここからは、年収アップを叶えられる会社を見極めるコツについて詳しく見ていきましょう。

目標年収を達成する方法を質問する

もっとも確実性の高い方法は、面接の際に目標年収に到達するためのステップについて質問すること。

具体例として、以下の会話を見てみましょう。

社会人の男性

最後に、何か質問はありますか?


社会人の若い男性

はい、私は年収800万円を目標にしています。御社で実現するには、どのようなステップを踏めば実現できるでしょうか。


社会人の男性

なるほど、弊社であれば部長職に就ければ、ほとんどの場合年収800万円は超えますね。


社会人の若い男性

ありがとうございます。ちなみに、今まで30代で部長職になった方はいますか?


社会人の男性

うーん・・・今のところいないですね。最年少の部長で40歳半ばくらいかな。


社会人の若い男性

わかりました、ありがとうございました。(この会社じゃ稼げるまで時間がかかりそう・・・)

会話から察する限り、この会社で目標年収を実現することは難しそうに思えますね。

年功序列にも思えますから、内定をもらえたとしても優先度を下げて考えたほうがいいかもしれません。

いつまでに、いくら稼ぎたいのか、目標を明確にしておけば、入社すべき会社を見極めやすくなりますよ。

昇進・昇給・評価の基準を質問する

面接の場で評価基準について質問しておくのも効果的です。

社会人の若い男性

私は20代で年収500万円を実現したいのですが、御社に入社した場合、どのような評価を得られれば実現できるでしょうか。


社会人の男性

弊社は四半期ごとに360度評価を実施していて、最高評価のSランクを得られれば最大で基本給が10万円前後アップします。今までの過去最高だと、入社後1年で100万円以上年収アップした人もいますね。


社会人の若い男性

Sランクを得るためには、どのような活躍をすればいいのでしょうか。


社会人の男性

まずは個人の売上目標を120%以上達成すること、あとは日々の仕事ぶりで上司や同僚から信頼される行動をしているかどうかですね。


社会人の若い男性

わかりました、では20代で年収500万円は不可能ではないと考えてよいでしょうか。


社会人の男性

そうですね、今も該当者は何人もいますよ。


社会人の若い男性

わかりました、ありがとうございました。(この会社なら頑張ってみてもいいかも・・・)

昇進や昇給など、評価基準について質問しておけば、入社後に何をすれば年収アップできるかが明確になります。

目標とする年収を実現できそうな道筋が立てられそうなら、転職先の候補として考えてもよいでしょう。

なかにはろくに評価制度を設けておらず、社長や上司のさじ加減ひとつで年収を決めている会社もあるのでくれぐれも注意してください。

うまく気に入ってもらえると年収アップも期待できますが、万が一嫌われてしまうと地獄を見ますよ。

非公開の高収入求人を見逃さない

「頑張れば頑張った分、給与に反映される会社で働きたい!」

「今よりもっと年収を上げたい!」

と考えているなら、転職エージェントの活用もおすすめ。

転職サイトにも求人はたくさんありますが、面接に進まないと本当に稼げる会社なのか見極めづらいという欠点があります。

その点、転職エージェントならあなたの希望条件を詳しくヒアリングした上で、活躍できそうな求人をピンポイントで紹介してくれます。

ときには「今のあなたのスキル、経歴だと年収○○○万円が限界」と客観的なアドバイスをもらえることもあるでしょう。

高条件の求人ほど非公開で募集していることも多いので、見逃してはいけませんよ。

説明下手な人は事前に練習しておく

「年収800万円を目指したい・・・!」

と熱い想いを胸に秘めていても、面接の場でうまく話せないと意味がありません。

面接に苦手意識を持っていたり、人前で話すことが下手な方は、少なくとも事前に何らかの練習をしておきましょう。

面接に慣れていない方はなおさら、緊張してうまく話せないことも多いです。

一例として、以下のような会話をしてしまうと内定は遠のいてしまうでしょう。

社会人の男性

なぜ弊社を志望されたのですか。


社会人の若い女性

お給料が高かったからです!


社会人の男性

えっと・・・お金を沢山稼ぎたいということでしょうか。なぜお金を稼ぎたいのですか。


社会人の若い女性

お金が好きだからです!


社会人の男性

えっと・・・なぜそんなにお金が好きなんでしょうか。


社会人の若い女性

お金があれば何でもできるじゃないですか!


社会人の男性

わかりました、ありがとうございます。(ダメだこりゃ)

極端な例ですが、どのような面接も一発勝負であることに変わりはありません。

希望の会社から内定を勝ち取るために、事前にやれることは全部やったうえで本番に臨んでくださいね。

本音の志望動機をぶつけて希望の転職先へ

ビジネス街でスマホを持ちながら遠くを見つめる男性

「先輩から面接でお金の話はするなと言われたから・・・」

なんて、一切気にする必要ありません。

お金を稼ぎたいという気持ちが強いのであれば、素直に面接官にその気持ちを伝えましょう。

本音を隠し通して、自分を偽った状態で入社できることになっても、後できっとツラくなります。

「お金を稼ぎたい! 年収を上げたい!」

という人材を求めている会社は、あなたが思っている以上にたくさんあります。

ひとりで探すことが大変なら、転職エージェントなどの無料で使えるサービスも活用しましょう。

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