仕事、ちゃんとサボってますか?
「仕事には全力で取り組むべき」という強い信念で、自分を必要以上に追い詰めている人はとても多いです。
仕事なんて適度に手を抜くべきですよ、絶対に。
自分の首を絞めることなく、ストレスフリーに生活費を稼げたほうがいいじゃないですか。
このページでは、仕事に全力で取り組む人ほど追い詰められてしまう理由と、仕事で適度に手を抜くコツをご紹介します。
仕事が嫌だと感じている方は、ぜひチェックしてみてください。
人が常に全力を出しつづけるのは不可能
「仕事には全力を尽くせ!」
「自分のすべてをつぎ込んで良い仕事をしろ!」
という上司からの叱咤激励は、産業革命より古い時代から語り継がれている定番のセリフ。
しかしこれは企業が社員に無理難題を押し付けて、利益を搾取しているにすぎません。
いつでも100%の熱意や集中力を仕事に注ぐことができれば、もちろんそれは理想的です。
でも私たち人間は、いつでも常に全力でいるということは基本的に不可能。
アニメや漫画に出てくるスーパーヒーローだって、フルパワーの状態を常に保つことはできません。
無理を続ければ体調を崩してしまったり、精神に不調をきたしたり、社会的な信用を失う事態にもつながってしまうことも。
現代を生きる私たちは、きっと65歳、70歳まで働かないといけないんですから、適度に手を抜かないと最後まで走りきれませんよ。
倍の速度で仕事をすれば倍の仕事を回される
たとえば1時間かかる仕事を上司から任されたとき、あなたが全力以上のフルパワーを出して30分で終わらせたとします。
「30分早く終わったんだから、今日は早く家に帰られる!」
とあなたは期待するかもしれません。
しかしながら現実としては、もう1時間分の仕事を任されて、同じように30分で終わらせることを期待されるだけ。
つまり仕事が増えることになります。
最初の30分はどうにか頑張れたとしても、1日8時間、週5日間、常にそのスピードを維持できますか?
機械ではなく人間である以上、休憩時間も必要ですし、作業時間が長くなれば集中力が落ちて作業効率もダウン。
早く仕事を終わらせることは、あなたにとって必ずしもプラスにならないのです。
頑張る人ほど損をする会社は多い
「割り振られた仕事を終えれば、早く帰宅しても良い」
「成果を上げた分だけ、報酬もきちんと上がる」
という会社で働いているのなら、仕事が早いことで損することはないでしょう。
しかし、多くの会社はそうではありません。
倍のスピードで仕事ができる人には倍の仕事が割り振られ、しかも報酬は他の人とほとんど変わらない、という「仕事ができる人ほど損をする」職場は意外なほど多いです。
さらに、常に期待された速度で仕事ができるわけではないため、他の人より仕事量が多いにも関わらず「残業が多い! 早く仕事を終わらせろ!」と叱咤されることも。
上司の期待値を上げすぎてしまうと、手に負えない仕事量を任されて自分の首を締めてしまいます。
くれぐれも全力は出さないでください。
一度上げたクオリティは下げられない
仕事のスピードだけではなく、クオリティに関しても同じことがいえます。
あなたが全力を注いでクオリティの高い仕事を提供すると、次回からも同じクオリティのものを要求されるのは当然のこと。
もしかすると前回以上のクオリティを要求されるかもしれません。
しかしながら他の仕事の都合や納期の関係で、常に全力のものを提供できない可能性もありますよね。
合格ラインには十分達している仕事を提供したにも関わらず、相手の期待値を上げすぎてしまったがゆえに、正当な評価を得られないことも。
「あいつは仕事にムラがある」
「好不調の波が激しすぎる」
なんてことを上司や同僚から思われているかもしれません。
取引先や上司からの評価を下げないためにも、全力を出しすぎず、安定的に提供できるレベルを目指すのが賢い仕事の進め方です。
最低限の仕事をこなすだけでは出世できない
ここまで、仕事に全力を出すほど自分の首を絞めてしまう理由についてご紹介しました。
では、どれくらい手を抜けばストレスなく毎日の仕事をこなせるのでしょうか。
1時間分の仕事を30分でこなせる人の例を挙げると、30分サボって1時間かかったようにしておけば、余計な仕事が増える心配もありません。
しかし、大きく評価を下げることはないものの「言われた仕事を最低限こなせるだけ」の人材になってしまうリスクもあります。
誰の目に留まることもないため、昇給や昇進の望みも薄いまま。
同期のなかで昇進していないのは自分だけ、いつの間にか後輩が上司になっていたなんてイヤですよね。
会社の経営状況が悪くなったとき、リストラ対象にあなたの名前が真っ先に挙がってしまうかもしれません。
80%程度の実力で程々に頑張る
では、自分の首を絞めることなく、社内の評価を上げるためにはどうすればいいのでしょうか。
ポイントは、最低限の期待値は超えつつ全力も出し切らない、80%程度の実力で仕事をする方法。
80%程度の力で仕事をしていれば、ある程度一定のペースを保てるでしょうし、体にムリが出ることもないでしょう。
会社からの期待値をそれなりに超えておけば、「仕事ができない」というレッテルを貼られる心配もありません。
かといって実力以上の仕事を振られることもないため、快適に仕事を続けることができるでしょう。
社内の評価を下げずに仕事の手を抜くコツ
「80%の力で働けといわれても、具体的にどうすればいいのかよくわからない・・・」
という方も多いですよね。
仕事でうまく手を抜くためには、まずはやるべきことの優先順位を正しく把握しましょう。
納期の迫っている仕事をはじめ、自分にしかできない仕事、大勢の人が関わっている仕事は優先度を高めて考えるべき。
優先度の高いタスクほどカンペキに仕上げて、重要度の低いものは手抜き可能な仕事と判断して、メリハリをつけて取り組むと心が楽ですよ。
コントロールできないスキマ時間を有効活用
仕事をしていると、取引先からの連絡待ちの時間など、自分ではコントロールできないスキマ時間が発生しますよね。
ちょっと時間が空いたときにできる「いつでも良いタスク」をリストアップしておけば、スキマ時間を無駄にすることなく、効率的に仕事を終わらせられます。
優先度の高い仕事を圧迫しないように、いつでもできる仕事をうまく調整することも、効率よく仕事をするためのコツ。
さらに、自分の得意不得意を正しく把握しておくことも大切。
能力的に不得意な仕事は、いくら全力で取り組んでも得意な人には決して及びません。
苦手な仕事に時間を割くより、専門の業者へ外注したり、頼れる部下や同僚に依頼したほうが効率的。
頑張ってもできない仕事からは、潔く手を引くとことも効率的な手抜きのひとつです。
仕事に手を抜くことは決して悪ではない
仕事に手を抜くというと、どうしても悪い印象を持ってしまう真面目な方は多いです。
そりゃ手抜き仕事が上司にバレたときには怒られます。
でも上司だって立場上あなたを叱責しているものの、部下にバレないように手を抜いたり、うまくサボったりしているものです。
長く働いて会社に貢献するためにも、仕事から程よく手を抜くことは大切なテクニック。
いかに仕事をサボるかを突き詰めて考えていけば、効率的に仕事をこなす方法にたどり着けることだってあります。
人間、常に全力を出し続けることは絶対に不可能ですから、あなたなりの仕事のサボり方をぜひ見つけてくださいね。