事務系の仕事をしていた方に転職理由を尋ねると、「仕事がつまらなかったから」と回答する人は意外なほど多いです。
営業職のようにノルマを課されることも少なく、エンジニア職のように夜中まで働くこともあまりない事務方の仕事。
ホワイトなイメージの強い仕事ではありますが、なぜ事務職の仕事をつまらないと感じる人は多いのでしょうか。
事務の仕事をつまらないと感じる理由と、おすすめの職種について詳しくご説明していきます。
事務の仕事をつまらないと感じる理由
企業によって仕事内容にバラつきはあるものの、比較的落ち着いて仕事ができて、残業もあまり発生しないイメージの強い事務職。
なぜ事務の仕事をつまらないと感じてしまうのでしょうか。
主な要因を整理してみると、大きく3つに分けることができます。
- 決まりきった仕事しかしない
- ずっとデスクに座っている
- 評価が減点方式であること
それぞれについて深掘りしていきます。
決まりきった仕事しかしない
事務職の仕事は、定型作業を定められた手順でミスなく行うことが求められます。
ルーティンワークが続いていくため、良くも悪くも仕事がマンネリ化しがちです。
部署によっては季節や時期によって忙しさのピークがあったり、慌ただしくなることもあります。
それでも毎年同じような流れで仕事が進んでいくため、2年、3年と経験すると飽きてしまう人も少なくありません。
ミスなく同じ作業を黙々と続けていくことにやりがいを感じられる方もいますが、つまらないと感じてしまう人も一定数いるのです。
ずっとデスクに座っている
事務職の場合、基本的に社内でデスクワークがメインです。
朝から晩までデスクに座って作業を続けていくことが耐えられない、という人も中にはいます。
経理業務であれば銀行に行ったり、人事であれば採用活動で社外に出ることもありますが、総務部門や一般事務となると外出の機会はガクンと減ります。
顔を合わせるメンバーも毎日同じですから、もっと外に出たい、いろんな人と接点を持ちたい!と考えはじめると毎日が苦痛でしかなくなってしまいます。
評価が減点方式であること
先ほどもお伝えしたように、事務の仕事はどんなときも滞りなく作業を進めていくことが求められます。
営業職のように、成果を出した分だけ評価をされるというよりも、いかにミスをしなかったかが評価につながる仕事です。
ルーティンワークがメインの場合、一度でもミスをしてしまうと、ほかの仕事で加点することはできません。
もちろん企業によって人事評価の仕組みは様々ですが、大きな成果よりミスをしないことを重視する企業は多いです。
がんばった分だけ評価されたい、大きな成果を残して給与や賞与にも反映してほしい、と考える人には向いていない仕事といえます。
事務職の経験を活かして転職するなら
事務の仕事がつまらないから転職しよう!と思ったところで、どのような職種に転職すればよいのでしょうか。
せっかく転職するのなら、事務職での経験を少しでも活かせる仕事を選びたいものです。
事務職といえど対外的なコミュニケーションも行いますし、定型的な事務処理はどのような職種でも必ず存在します。
条件の良い転職先を見つけられるように、今までの経験を活かせそうな仕事を見つけましょう。
どのような仕事が向いているかは人それぞれですので、一概には言えない難しさもあります。
ここでは代表的な例として3つほどおすすめの職種をご紹介します。
販売職
まったくの異業種へチャレンジしたい!という方は、接客・販売の仕事を検討してみてはいかがでしょうか。
事務仕事は一日中座りっぱなしですが、販売の仕事は基本的に常に動き回っています。
お客さんが来店されたら積極的にコミュニケーションをとって、商品の販売につなげることが仕事です。
商品の受発注や在庫管理、売上の計算など、事務仕事で培った能力を生かして活躍することもできるでしょう。
未経験から挑戦しやすい職種でもあるため、事務の仕事がつまらないと感じているのなら、興味のある分野で販売の仕事に就いてみてはいかがでしょうか。
営業職
転職するのなら、思い切って営業職に挑戦してみるのもよいでしょう。
営業も外回りや反響営業をはじめ、テレアポや飛び込みなど、企業によって営業スタイルは様々。
いずれもお客さんとコミュニケーションを取りながら、売上を上げていくことが主な仕事です。
お客さんが本当に必要としていることを考え抜いて、最適な商品を提案することは簡単なことではありません。
それでも苦労を乗り越えて受注できたとき、お客さんに喜んでもらえたときには、事務職では経験できなかったやりがいを感じられるでしょう。
営業職でも商品の発注や見積書、契約書作成などの事務作業があり、事務職で学んだスキルを発揮できます。
ときにはパワーポイントで資料を作成することもあるでしょう。
営業職は転職市場でトップクラスの人気を誇る職種で、一年を通してたくさんの求人が出ている職種でもあります。
営業はちょっと…とためらう人も多いですが、日々やりがいを感じられる仕事がしたいなら、営業職はおすすめですよ。
バックオフィス
事務職から劇的な変化は見込めませんが、経理や人事、法務といったバックオフィスの専門職を目指すという道もあります。
部署によっては専門的な知識が求められるため、ハードルが高そうに感じてしまう人もいます。
それでも資格取得に励んだり、知識が身につくほど仕事の幅も広がっていくため、大きなやりがいも得られる仕事です。
たとえば人事として採用活動を任されたりすると、転職希望者や就職活動中の学生に対して、さながら営業職のように自社の魅力を伝えるスキルが求められます。
裏方の仕事ではありますが、攻めの姿勢も求められる仕事のため、すぐにマンネリ化してしまうことはないでしょう。
バックオフィスの各部署でも事務職で培った経験を存分に発揮できますし、更なるスキルアップも期待できます。
ただし、販売職や営業職とは異なり、バックオフィス系の職種は中途採用の求人が多くありません。
大手企業でも欠員補充がメインとなるため、非公開求人として転職エージェント経由でのみ応募を受け付けていることも多いです。
転職活動を進めていく際の注意点
転職活動をはじめる際は、第三者の意見も参考にしながら進めていくようにしましょう。
悩みを相談できる先輩や同期、恋人や学生時代の友人など、どなたでも構いません。
自分ひとりの考えで方向性を決めるのではなく、客観的な意見を取り入れることで新たな可能性を見つけられることもあります。
転職相談は社会人経験の豊富な人にお願いできるとベストですが、なかなか身近に頼れる存在がいないという方も多いです。
そんなときは転職エージェントをうまく活用してみましょう。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは日々多くの転職希望者を見ていますから、客観的かつ具体的なアドバイスをもらえます。
今の仕事のどんなところがつまらないのか、何が不満なのかをキャリアアドバイザーに吐き出しましょう。
あなたの経歴や強みを把握した上で、あなたが活躍できそうな仕事、やりがいを持てそうな会社を紹介してくれることでしょう。
また、先ほどもお伝えしたようにバックオフィス系の仕事を希望する場合、転職サイトには求人が出ていないことも多いです。
大手転職エージェントほど抱えている非公開求人も豊富なため、バックオフィスの仕事に興味があるなら転職エージェントの利用は必須と考えましょう。
書類選考と面接を突破できるかどうか
魅力的な求人と巡り会えたとしても、書類選考や面接で合格と判断されるかどうかはあなた次第です。
職務経歴書の書き方がわからなかったり、面接でうまく話せるかどうか不安…という方は、ここでも転職エージェントをうまく活用することをおすすめします。
履歴書や職務経歴書を添削してもらえたり、模擬面接の練習に付き合ってくれる転職エージェントは多いですよ。
たとえば最大手のリクルートエージェントの場合、面接官の立場をシミュレーション体験できる面接力向上セミナーを定期的に開催しています。
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本命の会社の面接を受けに行く前に、一度受講してみてはいかがですか。
面接は一発勝負、失敗したら次はありませんよ。
つまらないなんて思わない仕事へ転職を
日々の仕事をつまらないと感じているのなら、目の前の状況を変えてみる努力をしてみましょう。
上司に新しい仕事を任せてもらえるように相談してみたり、資格取得の勉強をはじめてみることで、やりがいを感じられるようになることもあります。
それでも今の職場に未来を感じられないのであれば、転職を考える以外に道はありません。
つまらないと思ったまま惰性で仕事を続けていくのは、無駄な時間を過ごしていることと同義です。
今の自分は少し難しそうでも、チャレンジすることでスキルアップできそうな仕事、やりがいを感じられそうな仕事を探してみてはいかがですか。
転職サイトや転職エージェントをうまく活用して、つまらないなんて思えないような仕事を見つけてみましょう。
あなたがやりがいを感じられる仕事と出会えることを願っています。