同期は出世していくのに、自分はパッとしないまま……と焦りを感じたことはありませんか?
会社員として働く以上、出世競争からは逃れられません。
社員数数十名のベンチャー企業でも出世競争はありますし、大手企業に至っては今後の人生を大きく左右する最重要事項ともいえます。
同期ならまだしも、後輩にも追い抜かれ、自分は一生出世できない……と悲観的になっている人も多いですね。
しかしながら、昭和の時代ならともかく、今は、出世競争に負けたからといって人生が終わるような時代ではありません。
このページでは、出世競争に負けたとき、どのようにキャリアを築くべきかについてまとめています。
日々、出世競争のプレッシャーにさらされている方は、ぜひご覧ください。
出世競争に負けても人生の負け組ではない
出世競争に負けたら人生は負け組であり、もう挽回できない……
官庁や一部の大手企業ならば、間違っていると断言できない難しさがあります。
とはいえ、かつての時代とは異なり、今は転職も当たり前の時代。
勤めていた会社で出世コースに乗れなかったとしても、別の道で挽回は十分可能です。
入社した会社で出世することだけが人生の目標ではない
かつての日本は、明確な年功序列社会。
入社した会社で出世することが、ほぼ唯一の成功の道とみなされていました。
しかし現在は組織のスリム化も進み、会社によっては同期の半数以上が管理職になれないという会社もあります。
その一方で、職種の多様化も進んでいます。
ある程度以上の規模の会社であれば、いくつものキャリアパスがあることも普通となってきました。
なにを目標とするかは人それぞれですが、今の勤め先で出世を目指す以外の道もたくさんあります。
極端に視野が狭くなっていないか、今一度考えてみませんか?
現場から離れることは、あなたにとって理想か
大手企業で出世していくと、現場から離れることも多くなります。
主な仕事は部下の管理や、経営層及び他部署や他社との交渉となるでしょう。
場合によっては休日に得意先とゴルフなど、接待の日々を送ることになるかもしれません。
現場の仕事は部下が全部やってくれますから、出世はこれまでの苦労のごぼうびと考える人もいます。
大きな責任を任されることで、よりたくさんのやりがいを感じられるようんあれば、出世した意義があるといえます。
しかし、せっかく出世できても組織管理と接待の日々では、迷いが生じるのもムリはありません。
待遇が良くなったといえど、今の仕事が自分にとってベストなのか、ほんとうにやりたかったことなのか自問自答してみてください。
他社ならばあなたのスキルや経験が求められる場合もある
どれだけ有名で、従業員数が数万人を超えるような会社も、社長はひとりです。
当然のことながら、管理職のポストは数が限られています。
どれだけあなたが素晴らしいスキルと経験を兼ね揃えていても、席が限られているのです。
仕事の実力以外の要素で、ライバルに席を奪われてしまうこともあるでしょう。
あなたがほんとうに有能なら、他社でその力を発揮すればよいのです。
今の職場で出世できずにくすぶっているなら、思い切って転職して、やりたかった仕事に全力投球する。
管理職のポストを用意されたり、年収が大幅にアップすることも少なくありません。
眼の前に選択肢がたくさん広がっているのに、ひとつの道に固執することは、はたしてほんとうに正しいことでしょうか。
管理職だけが出世コースではない
管理職になることが正解だなんて、誰がいったのでしょうか。
たしかに管理職になれば、役職手当もついて生活はうるおいます。
権限も増えて、プライベートの食事やタクシー代、接待という名目でキャバクラで遊んだお金を経費処理している人も多いです。
今の時代、目指すキャリアも人それぞれ。
誰しもが管理職を目指すべきではありません。
スキルを身につけて唯一無二の人材として活躍
あなたは、自分のスキルに自信を持っていますか?
もしあなたが、今の勤め先における主要な事業で、他の従業員の追随を許さないほど圧倒的に優れたスキルを身につけているなら。
管理職になれなくとも、会社にとって必要な人材として適切な待遇を受けられることでしょう。
万が一退職でもされた場合、会社にとって大きな損失になります。
高度なスキルを持った即戦力人材を簡単に採用できないことは周知の事実。
ほかの人を育てるといっても、匠のレベルへ昇華させるには膨大な時間がかかります。
ひとつの分野でスペシャリストになってしまえば、大きな組織で唯一無二の存在として活躍できます。
得意な分野があるのなら、ひとつの道として考えてみてはいかがでしょうか。
スペシャリストとして転職する方法もある
高度なスキルを持っていれば、転職市場でも引く手数多。
スペシャリストとして今の会社に残る道もありますが、転職で大幅な待遇アップも夢ではありません。
ヘッドハンターから声をかけられる程の実力であれば、他社から声をかけられていることを交渉材料に、今の職場で待遇アップも狙えます。
中途半端な実力や、希少性の低いスキルであれば、スペシャリストとしての転職は目指すべきではありません。
単なる勘違い野郎と判断されて、転職エージェントからも愛想を尽かされる可能性があります。
くれぐれも冷静に、かつ客観的に自分の実力を分析しましょう。
自分の市場価値を探るために、転職エージェントで話を聞いてみるというのもおすすめです。
「管理職が私の仕事」という考え方は要注意
長い目で見ると、出世競争を勝ち抜いて管理職になった人が必ずしも有利とは限らず、恵まれた人生が保証されるわけでもありません。
従業員の多い大手企業ならではのリスクもあります。
どこが問題となりうるのか、考えてみましょう。
大手企業といえどもリストラのリスクは常にある
昔と比べて、転職サイトや転職エージェントの広告を見かける機会が増えたと思いませんか?
今は転職が当たり前の時代、20代で2〜3回と転職を繰り返す人も多いですね。
大手企業へ入社できたら一生安泰だなんて、今の若い人は誰も期待していません。
昔の大手企業には窓際族と呼ばれる閑職部署もありましたが、今はリストラの名のもとに辞めさせる方向に進んでいます。
一部の企業にはリストラを前提とした部署があったり、転職先を見つけることを業務として命ずるなど、陰湿なイジメのような例も。
平成に入ってからは、大手企業の合併や業績不振のニュースも増えました。
誰もが知っている有名な企業でも、業績が悪くなれば、間接部門はもちろん、事業部門でも余剰人員が発生します。
事業再編成のタイミングでリストラ対象に選ばれるケースもありますから、大手企業に勤めていても安心はできません。
今までの常識やルールは他社で通用しない場合がある
もうひとつのリスクは、社会常識の欠如。
新卒入社後、今の会社一筋で生きてきた方ほど、「わが社の常識こそが社会一般の常識」と勘違いしがち。
今まで勤めていた会社のルールは、あくまで独自ルールでしかありません。
よくあるのは、大手企業からリストラされて転職した後、今までのやり方から脱却できず、転職先の従業員から大きな反発を受けるパターン。
「仕事ができないくせに、偉そうな態度とってんじゃねえよ!」
と20代の若手社員から陰口を叩かれたくないですよね。
大手からベンチャーへ転職した人ほど、新しいやり方に馴染めない可能性が高く、結局また退職を繰り返すことに。
郷に入っては郷に従えという言葉ある通り、新しい文化を積極的に受け入れる姿勢が求められます。
転職先でプレイングマネージャーとしての能力を磨く
中堅企業やベンチャー企業ではとくに、プレイングマネージャーとしての働きが求められます。
部下の仕事ぶりを管理しているだけの人材は、ただのお荷物。
手を動かさない人間は必要ないのです。
管理職に任される仕事は、会社の規模や業種によってもさまざま。
どんなことにも積極的に挑戦する気持ちでないと、転職先で活躍できません。
出世競争をあきらめて、新しい道へ進むなら覚悟を決めましょう。
出世競争に負けても転職で十分に挽回できる
かつての日本は、終身雇用が当たり前。
転職は恥ずべきものという考えも根強く、出世コースからの落第は人生の負け組を意味しました。
今は21世紀、管理職にならずにスペシャリストを目指すキャリアもありますし、転職先であらたなキャリアを築くのもひとつ。
一番良くないのは、出世競争に負けたからといって、今の職場で腐ること。
日本の企業に勤めている限り、よほど大きな問題を起こさない限り、一方的にクビを切られることは滅多にありません。
だからといって、会社にすがりつくような生き方なんてカッコ悪いと思いませんか?
会社に貢献せず、同僚や部下からも妬み、嫌われ、組織にとって荷物でしかない存在になることだけは避けてください、絶対に。
今の職場に限界を感じているのなら、自分をさらに磨き上げられる場所をほかに探しましょう。
変化の激しい時代に対応できるスキルとキャリアを身につければ、どのような環境下でも生き抜いていける人材になれます。
万が一会社が倒産の危機を迎えても、新天地で活躍できることでしょう。
今後のキャリアに悩んでいるのなら、柔軟な発想で選択肢を探ってみてください。