オフィスで頭を抱える男性

「こんな仕事、もうバックレてやる!」と考えたことはありますか?

連日のように深夜まで残業させられたり、毎日のように上司から暴力を振るわれるなど、過酷な労働を強いられている人は少なくありません。

仕事をバックレたくなる気持ちは理解できますが、バックレにはリスクが伴います。

このページでは、仕事をバックレたいと思ったときに知っておくべき基礎知識について詳しくご説明します。

近いうちに仕事を辞めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

仕事をバックレることの主なリスク

上司にこっぴどく叱られている女性

仕事をバックレるとどうなるのか、具体的なイメージは浮かんでいますか?

まずはバックレることのリスクについて詳しく見ていきましょう。

先にお伝えしておくと、無断で仕事を辞める行為は非常にリスクが高いです。

できることならバックレる以外の方法で退職することをおすすめします。

上司や同僚に少なからず迷惑をかける

まず挙げられるのは、上司や同僚に少なからず迷惑をかけるということ。

人として最低な上司だったのなら、ちょっとくらい迷惑をかけてもいいかもしれません。

とはいえ、何の罪もない同僚にも負担をかけてしまいます。

「二度と顔を合わせることもないし、迷惑をかけても知ったこっちゃない!」

と割り切ってしまうのもひとつですが、遠くに引っ越すようなことがない限り、道端でばったり出くわすかもしれません。

いつどこで再会するかわからないんですから、人から恨みを買うようなことはできるだけ避けるべきです。

退職後は書類上のやり取りが必要

そもそも会社を辞めるときには、少なからず書類上のやりとりが発生します。

健康保険証は会社に返却しないといけませんし、年金手帳を預けているときは返してもらう必要もあります。

源泉徴収票のサンプル

ほかにも源泉徴収票も必要ですし、失業手当をもらうつもりなら離職票の発行もお願いすることに。

仕事をバックレると最低限必要な諸手続きもできなくなってしまうため、後々面倒なことになりますよ。

親や身元保証人に心配をかけてしまう

突然あなたが会社を休んで、しかも連絡も取れないような状態になったとしたら。

上司はどのような行動を取ると思いますか?

それなりにまともな上司であれば、まずは親や家族に連絡を取ってみようと思うでしょう。

入社したときに身元保証書を提出している場合、真っ先に会社から連絡がいきます。

両親と前もって話をつけておけば問題はないものの、突然会社から連絡がくると親としては心配になります。

何より社会人にもなって親に謝罪させるなんて、恥ずかしいと思いませんか?

捜索願を出されてしまうことも

「うちの会社は身元保証書なんて提出してないから大丈夫」

「実家の連絡先なんて伝えてないし、問題ないでしょ」

と甘く考えている人もいますが、上司が心配性だと捜索願を出されてしまうこともあります。

親に連絡がいくだけならまだしも、警察まで巻き込んでしまうといろいろ面倒です。

「もしかして何か事件に巻き込まれたのでは・・・」

と余計な心配をかけないようにしましょう。

懲戒解雇処分を下されることも

そもそも仕事をバックレた場合、会社によっては懲戒解雇処分を下されてしまうことがあります。

気になる方は就業規則をチェックしてみてください。

「2週間以上無断欠勤した場合、懲戒解雇とする」

という一文を記載している会社は多いです。

懲戒解雇となった場合、離職票や退職証明書にも明記されてしまいます。

当然のことながら、転職先がその事実を知ってしまうと、余程のことがない限り採用されることはないでしょう。

転職活動で圧倒的不利な立場に立たされるので、懲戒解雇処分だけは避けないといけません。

退職金を受け取れないケースもある

同じように就業規則には退職金の扱いについても明記されているはずです。

そもそも退職金制度がないという会社もありますが、懲戒解雇になると退職金をもらえない可能性が高いです。

勤続年数によってはもらえたとしても微々たる額ですが、せっかくもらえたはずのお金を受け取れないなんてもったいないですよね。

働いた日までの給与は受け取れる

退職金は受け取れなくなったとしても、基本的に出勤した日までの給与はもらえます。

ただ、非常識な上司だと「お前になんか給料は払わない!」と給料を支払ってもらえないことも。

弁護士などの専門家に相談すれば問題なく取り返せますが、多少の費用がかかってしまいます。

お金のトラブルは精神的な負担も大きいので、やはりバックレはできるだけ避けるのが賢明です。

残っていた有給休暇が無駄になる

今まで有給休暇をどれくらい使ったか覚えていますか?

通常、残っていた有給休暇を使い切ってから退職するのが一般的です。

しかしながら、仕事をバックレてしまうと有休消化なんてできるわけがありません。

キレイに有給休暇を使い切っていたならまだしも、ほとんど使わずに残していた場合、すべてが無駄になってしまいますよ。

損害賠償の請求で脅されることも

「お前のせいで仕事が無茶苦茶だ!損害賠償を請求してやる!」

と上司から留守番電話にメッセージが残っていたとしたら、あなたはどうしますか?

退職トラブルに発展したとき、損害賠償の請求で脅されるケースは多いです。

ただ、先にお伝えしておくと実際に損害賠償を請求されることは滅多にありません。

仮に裁判沙汰に発展しても、実際に損害賠償を支払うことになった判例はほとんどないので安心してください。

万が一上司から損害賠償について脅されたときは、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

バックレたいときにやるべきこと

職場のいじめにストレスを抱える女性

ここまでご説明したように、仕事をバックレる行為はリスクしかありません。

「それでも一日でも早く会社を辞めたい・・・」

と追い込まれている方は、安全かつ確実に会社を辞める方法を試してみてください。

多少の手間はかかるものの、最小限のリスクで退職できますよ。

勇気を出して退職の意思を伝える

もっとも確実なやり方は、勇気を出して上司に退職の意思を伝えること。

「今辞めるなんて、絶対に認めないぞ!」

と大声で怒鳴られたとしても、退職の意思を伝えたという事実があれば問題ありません。

なぜなら法律上では、退職の意思を伝えれば14日後には辞められることになっているからです。

民法では期間の定めのない雇用契約については、解約の申し入れ後、2週間で終了することとなっており、会社の同意がなければ退職できないというものではありません。(民法第627条)

引用文にあるように、会社の同意なんて必要ないのです。

退職願や退職届すら必須ではありません。

「会社を辞めます」と伝えさえすれば、あなたは退職できるのです。

退職届を内容証明郵便で送付する

「上司と直接話すのが怖い・・・」

という方におすすめしたいのは、退職届を書いて内容証明郵便で会社に送り付けること。

退職届が会社に届いたその日から効力を発揮します。

撤回はできないので覚悟を決めてから送りましょう。

内容証明を送りたいときは、郵便局へ以下のものを持っていきます。

  1. 内容文書(受取人へ送付するもの)
  2. 1の謄本2通(差出人及び郵便局が各1通ずつ保存するもの)
  3. 差出人及び受取人の住所氏名を記載した封筒
  4. 内容証明の加算料金を含む郵便料金

念のため、差出人の印鑑をお持ちいただくことをお勧めいたします。

1,000円程度の出費はかかりますが、上司と直接話すことなく会社を辞められますよ。

ただし、健康保険証や離職票の発行などで会社と何度か連絡を取る必要があることは覚えておきましょう。

それなりの規模の会社に勤めていたなら、人事担当者が対応してくれるはずです。

退職代行業者に対応を丸投げする

「内容証明郵便なんて出したことがないし、会社とやり取りするのもイヤだ・・・」

という方には退職代行業者の活用がおすすめ。

3~5万円程度の出費で、退職関連のやりとりをすべて丸投げできます。

離職票などの書類上のやり取りもすべて対応してくれるので、会社と一切連絡を取りたくない人は利用を検討してみましょう。

ただし、いくつか注意点もあるので、真剣に利用したい方は以下の記事もあわせてご覧ください。

未払い残業代があるなら即請求を

今までサービス残業を強いられていた方は、せっかく退職するなら未払い残業代を請求しましょう。

場合によっては数十万円単位の未払い給与を取り戻せます。

未払い給与の請求は2年で時効を迎えてしまうため、退職後すぐに請求しないと損をしてしまいます。

心当たりがある方は、以下の記事を参考にしてみてください。

まとまったお金を取り戻せれば、次の仕事が見つかるまでの生活に余裕が出ますよ。

ツラくても仕事のバックレは最終手段

ビジネス街でスマホを持ちながら遠くを見つめる男性

どれだけ追い込まれている状況だとしても、仕事をバックレるのは極力避けましょう。

仕事から解放される喜びよりも、面倒ごとに巻き込まれるリスクのほうが大きいです。

お金をかけずに解決したいなら、直接上司に退職の意思を伝えること。

直接話すことに抵抗があるなら、メールや電話、もしくは内容証明で退職届を送り付けましょう。

多少費用がかかっても問題ない方は、退職代行業者を使ってみるのもひとつですよ。

仕事をバックレなくても会社は辞められるので、最低限の知識を身に着けて確実かつ安全に退職しましょう。

くれぐれも無理だけはしないでくださいね。

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