「希望とズレた求人をゴリ押しされた・・・」
「転職エージェントは信用できない・・・」
職務経歴書を添削してくれたり、非公開求人を紹介してもらえるなど、なにかと便利な転職エージェントですが、否定的なイメージを持つ人も少なくありません。
社外の人脈が豊富だったり、ヘッドハンターから声がかかるほどの実力をお持ちの方なら、たしかに転職エージェントは不要といえるでしょう。
しかしながら、ほとんどの方にとって転職エージェントを使わないということは選択肢を狭めることに直結。
使い方さえ失敗しなければ、転職エージェントは間違いなく強い味方になってくれますよ。
このページでは、転職エージェントのデメリットとうまく活用する方法について詳しくご説明します。
「転職エージェントは気になっているけど、ちょっと不安・・・」
という方は、ぜひじっくりご覧ください。
転職エージェントのビジネスモデル
転職エージェントのデメリットや注意点を理解するために、まずは転職エージェントの仕組みを理解しましょう。
転職エージェントがどうやって儲けているか、うまく説明できますか?
ビジネスモデルを簡単にまとめると以下の通り。
「中途採用を募集している企業」と「転職先を探している人」をマッチングさせて、紹介の対価としてフィーを請求するという仕組みです。
転職希望者に費用を請求することはなく、求人紹介をはじめとした転職活動のサポートすべてを無料で提供しています。
ただ、最近は転職希望者からも利用料を取るサービスが一部出てきていますね。
年収で売上が変動する
転職エージェントの売上がどのように決まるかは知っていますか?
クライアントとの関係性によって変動するものの、一般的に入社する人の想定年収×30〜35%が紹介フィーとなります。
たとえば想定年収350万円の方の転職が成功すると、紹介フィーは約100万円。
年収600万円の方なら約180万円、35%で契約していれば約210万円になるということ。
つまり転職エージェントからすると、高年収の人のほうが「おいしい」のです。
企業が利用する理由
「1人採用するだけで100〜200万円もかかるなんて高すぎるのでは?」
と思う方もいることでしょう。
たしかにリクナビネクストやdodaといった転職サイトの場合、1度の掲載で複数名採用できれば、1人あたりの採用単価は50万円以下に抑えられることも。
ではなぜ企業が高いお金を払ってまで転職エージェントを利用するのか、理由を簡単にまとめると以下の通り。
- 効率的に採用活動を進められる
- スピード重視で人を採用できる
- 事業戦略上、求人を一般公開できない など
たとえばリクナビネクストなどの転職サイトを利用して中途採用を募集する場合、運用管理に膨大な手間がかかります。
原稿作成の取材が必要だったり、求めている層からズレた応募ばかり来たり、面倒くさい問い合わせがきたり、面接に来る予定だった人が音信不通になったり・・・
3名以上のまとまった人数を採用するなら転職サイトは有効なツールですが、とにかく手間がかかるのです。
少人数の採用であれば、掲載するだけでお金が発生してしまう転職サイトより、採用が決定したときだけに費用が発生する転職エージェントのほうが効率的ともいえます。
非公開求人とは何なのか
「新規事業の責任者候補を募集! 求める条件は以下の通り〜」
なんて求人がマイナビ転職に掲載されていたら、果たして競合他社はどう思うでしょうか。
先を越されないように、と何かしら手を売ってくることでしょう。
企業が転職エージェントを利用する理由のひとつに、求人を公開したくないという点が挙げられます。
これがいわゆる「非公開求人」というものです。
企業が非公開で中途採用を募集する主な理由は以下の3点。
- 競合他社に知られることを防げるため
- 公に出しづらい社内事情を隠せるため
- 採用業務を効率化して進められるため
有名企業の好条件の求人も、応募者の殺到を避けるため非公開で募集することが多いですね。
たった1名の募集に対して、100件以上応募がくる必要はないのです。
転職エージェントを介していれば、明らかにNGな方は事前に除外されるため効率的に採用活動を進められます。
それに、ある程度儲かっている会社からすれば、本当に優秀な人材を採用できるなら100〜200万円なんて高くはないのです。
人集めにお金がかかる
転職希望者を紹介するだけで、100万、200万と売上が上がって原価もほとんど発生しない。
「転職エージェントなんて、ボロ儲けビジネスじゃないか!」
と思われる方もいるかもしれませんが、そんな簡単な話ではありません。
転職エージェントのビジネスは「転職したい人」を集めることに莫大なお金がかかります。
交通広告やテレビCM、ネット上のバナーなど、いたるところで転職エージェントの広告を見かけますよね。
転職したい!と考えている人に自分たちの会社を知ってもらい、自分たちの会社経由で転職を成功してもらわないと、売上は1円も上がりません。
企業や時期によって差はあるものの、転職希望者ひとり集めるのに○○万円かけているような会社もありますね。
そして、願わくば「おいしい」人材を集めたい。
「年収が高くて、今すぐ転職してくれる人材をひとりでもたくさん集めたい!」
というのが、多くの転職エージェントの表に出せない本音です。
転職エージェントの主なデメリット
転職エージェントの仕組みを理解いただいたところで、具体的なデメリットについて見ていきましょう。
「無料でいろいろサポートしてくれて、デメリットなんてないのでは?」
と思う方もいるかもしれませんが、残念ながらいくつかのデメリットがあることは事実。
詳しく見ていきましょう。
転職サイトより手間がかかる
まず挙げられるのは、転職サイトを使うより手間がかかるという点です。
大前提として、サービスを受けるためには対面でのカウンセリングを受けないといけません。
一部のエージェントは電話面談に対応していますが、ほとんどの場合、転職エージェントのオフィスを訪問することに。
夜間や週末も対応してくれるとはいえ、なかなか時間が取れない方もいますよね。
カウンセリング自体は60〜90分ですが、お住いの地域によっては近くに転職エージェントのオフィスがないことも。
転職サイトなら個人情報と職務経歴を登録すれば、すぐにでも転職活動を進められます。
一方、転職エージェントはカウンセリングを受けないと一歩も前に進めません。
スピード最優先で転職先を探している方からすると、もどかしさを感じることでしょう。
電話・メールのやりとりが増える
カウンセリングを終えると、担当のキャリアアドバイザーと日々のやりとりが発生します。
「こちらの企業にも応募してみませんか?」
「志望度はどこが1番ですか?」
「今日の面接はどうでした? どんなことを聞かれました?」
と電話で細かくヒアリングされることも。
こまめに連絡をもらえたほうが安心できる、という人もいますが「いちいち対応するのが面倒くさい・・・」とストレスを感じる人も少なくありません。
「なぜこちらの企業には応募されないんですか? 理由を教えてください」
なんていちいち電話で回答を求められたら、ちょっとうざいですよね。
「転職活動はひとりで粛々と進めていきたい!」
という人は、転職エージェントの利用は避けたほうがストレスのない日々を過ごせるでしょう。
担当者によって差がある
転職エージェントは人を介するサービスです。
それゆえ、担当者次第でサービスに差が出てしまうのもデメリットのひとつといえます。
よく耳にする不満の声は以下の通り。
- 希望を細かく伝えたのに、ズレた求人ばかり紹介される
- 求人を紹介されるだけで、カウンセリングなんて一切なかった
- 業界知識がほとんどゼロで、専門用語がほとんど通じなかった
- こちらから連絡しても、レスが来るまで1〜2日待たされる など
極端な話ですが、転職経験が一度もない20代前半の新人アドバイザーにカウンセリングをされることもあるのです。
もちろん年齢や転職回数だけで担当者の実力は評価できませんが、経験豊富なキャリアアドバイザーに相談できたほうが安心しませんか?
また、たとえ経験豊富なアドバイザーが担当についてくれたとしても、相性が合うかどうかは会ってみないと判断できません。
「熱心に対応してくれるけど、生理的に受け付けられない・・・」
「発言がコロコロ変わるから、いまいち信用できない・・・」
「あまり興味のない求人をゴリ押しされて困っている・・・」
細かいトラブルを挙げていけばきりがありません。
担当者次第でサービスのクオリティが左右される点については、あらかじめ理解しておきましょう。
売上優先で求人を推されることも
あなたがキャリアアドバイザーの立場だったら、以下2つの求人どちらをおすすめしますか?
- A社:希望条件にぴったりだけど、紹介料が年収の30%で採用基準が厳しいと評判
- B社:希望条件から少しずれるけど、紹介料が年収の40%で採用基準もゆるいと評判
担当者のモラル次第ですが、営業成績を優先してしまうキャリアアドバイザーは少なからず存在します。
「今月の目標を達成できなかったら、来月から減給される・・・」
「あと1人決定すれば、インセンティブで100万円もらえる!」
自分の給料に大きな影響が出るとなれば、内定の出やすい求人を紹介したくなるのは当然でしょう。
希望条件と少しズレているのに、やたらと特定の求人をおすすめされたときは気をつけてください。
キャリアアドバイザーも売上数字を背負わされている立場です。
あなた自身で応募すべき求人をしっかり見極めることが大切ですよ。
担当が頻繁に変わることも
大手の転職エージェントにありがちなのが、急な担当者変更。
前任者が異動になったり、体調不良で休職したり、何らかの理由で退職していたり・・・
単に担当が変わるだけならまだしも、以前伝えたことが何ひとつ共有されていなかったり、担当が変わる度に面談に呼び出されたり。
「あまりにも面倒くさい!」
と感じたときは、ほかの会社経由で転職先が決まったとでも伝えて、これ以上の連絡を控えてもらいましょう。
サポート期間に限りがある
サポート期間が数ヶ月に限定されている、という点も転職エージェント利用時のデメリットのひとつですね。
「自分のペースでゆっくり転職活動を進めたい」
と考えている人にはおすすめできません。
たとえば、最大手であるリクルートエージェントの場合、サポート期間は約3ヶ月となっています。
リクルートエージェントの転職支援サービスの提供期間は、面談から転職先が決まるまでの約3カ月を目安としています。約3カ月を目安にしている背景のひとつに、実際に多くの方が約3カ月程度で転職先を決定していることが挙げられます。
「3ヶ月もあれば転職先を見つけられる!」
という人が多いのは事実ですが、途中で転職活動の方向性を変えたり、思うような結果が出なかった場合、3ヶ月はあっという間に過ぎるものです。
もちろん、状況次第でサポートを延長してくれる転職エージェントはあります。
しかしながら、あまりのんびり進めていると「この人は本気で転職するつもりがない」と判断される可能性も。
先ほどもお伝えしたように、転職エージェントは「今すぐ転職したい!」という人を優先したいのです。
採用基準が高くなりがち
最後にもうひとつ、採用基準が高くなってしまうのも転職エージェントのデメリットのひとつといえるでしょう。
「悪い人ではないんだけど、100万円かけて採用したい人ではないな・・・」
と人事担当者が内定出しを渋ってしまうことは多々あります。
どれだけ儲かっている大手企業といえど、採用活動にかけられる予算が無限にあるわけではありません。
年収1,000万クラスの方になれば、転職エージェントに支払うフィーは300万円を超えます。
判断が慎重になってしまうのは当然といえるでしょう。
「200万円かかっても、絶対にこの人を採用したい!」
と思ってもらえる自信はありますか?
転職エージェント利用時の注意点
ここまで転職エージェントのデメリットをお伝えしました。
ここからはデメリットではないものの、利用前に知っておくべき注意点についてまとめています。
「せっかく申し込んだのにサポートを断られた・・・」
「紹介された求人がどれも微妙なものばかりだった・・・」
なんてことは避けたいですよね。
転職エージェントをうまく活用するための注意点についても詳しく見ていきましょう。
専門分野は会社ごとに異なる
転職エージェントは各社それぞれ得意な分野があります。
営業職に強いエージェントもあれば、管理部門専門の会社、看護や医療、介護、アパレル、ITなど業種に特化したエージェントもありますね。
年収600万円以上のハイスペック求人だけを取り扱う会社もあれば、サポート対象を20代の若手に限定している会社まで。
大手の転職エージェントは、業種や職種、年齢などに合わせてチームを編成していることが多いです。
どんな会社に転職したいのか方向性が定まっているなら、該当する業種に強いエージェントを選ぶことも大切ですよ。
サポートの対応エリアに要注意
転職エージェントを選ぶときは、サービス対応エリアもきちんと確認しましょう。
中小規模のエージェントだと、サポート対象が【首都圏在住の方のみ】となっていることも多いです。
お住まいの地域によっては、登録を申し込んでもサポートを断られる場合があるため注意してください。
忙しい中、せっかく個人情報や職務経歴を細かく入力したのに「サポートエリア外です」なんて言われたくないですよね。
お住いの地域に気になっている転職エージェントの拠点がない場合、事前にネットで情報を調べてみることをおすすめします。
サポートを断られることも
何度もお伝えしているように、転職エージェントは営利企業ですから、誰にでもサービスを提供するわけではありません。
ストレートに表現すれば、「この人はお金にならない」と思われたらサポートを受けられないということ。
転職が決まりやすい人、つまり売上につながりやすそうな人ほど手厚いサポートを受けられるようになっているのです。
たとえばパソナキャリアの場合、以下の案内が公式サイトに掲載されています。
下記の求人は取り扱いが非常に少なくなっております。ご経験やご希望によっては、面談や求人紹介などのサービスをご提供できない場合がございます。
- 新卒者等、ご就業経験がない方を対象とする求人
- 経験に一貫性がない方を対象とした求人
- 経験社数が多い方を対象とする求人
- その他、下記分野の求人
ドライバー・車掌・郵便配達・船員
警備員・ビル管理人・清掃員
建設・港湾運送関連業務
調理師・美容師・理容師・エステティシャン
芸能関連
公務員、非営利団体、公益法人、学校関係
「求人の取扱が非常に少ない」と書かれていますが、実質的にサポートしないという理解で問題ないでしょう。
転職エージェントも万能ではありませんから、得意とする領域の求人しか紹介してもらえません。
サポートしてもらえるか不安に感じるなら、まずは幅広い求人を保有しているリクルートエージェントやdodaに登録してみましょう。
時期によって求人数が変動する
「せっかくカウンセリングに行ったのに、興味のある求人がひとつもなかった・・・」
と不満を感じる人もいますが、大前提として中途採用の求人は時期によって変動することを理解しておきましょう。
あなたの経歴が特殊すぎた、という可能性もゼロではありませんが、たまたま求人数が少ないタイミングだったのかもしれません。
退職のタイミングを自由に調整できるなら、求人の増える時期に合わせて会社を辞めたほうが選択肢は広がりますよ。
期末や年度末
春と秋の季節の変わり目は期末や年度末で中途採用の求人が増えます。
とくに3月の年度末は異動や転勤が発生しやすいタイミングでもあり、ライフスタイルの変化から転職を意識する人が一気に増加するのです。
退職者が増えたことによる欠員補充としての中途採用の募集や、次年度の事業計画に向けて人員を補強する目的で募集をかける企業も少なくありません。
「4月に入社予定の新卒採用が目標人数を下回ってしまった」
「春に入社した新人が社内のトラブルで退職してしまった」
などの理由から中途採用を実施する企業もあったりします。
ボーナス支給後
ボーナスをもらってから退職する人も多く、賞与支給後も中途採用の求人は増える傾向にありますね。
誰だってもらえるものはきっちりもらってから会社を辞めたいのが本音です。
企業も賞与の時期に退職者が増えることを理解していますので、この時期に合わせて募集を出したりしています。
ただし、ボーナスの時期に合わせて退職するときは、タイミングを見誤ると賞与が支給されなかったり、減額されるリスクもあるので注意してください。
転職活動のライバルも増える
期末や年度末、ボーナス支給後は中途採用の求人が増える時期ではありますが、ライバルが増えるタイミングでもあります。
年末から春にかけて、夏から初秋にかけては転職エージェントを利用する人も増えていきます。
転職エージェントが繁忙期に突入すると、優良企業の求人はすぐに募集が埋まりますし、実力のあるキャリアアドバイザーはほとんど予定が空かないことも。
中途採用はタイミングとスピードが重要なので、担当のキャリアアドバイザーと連絡を密に取りながら、迅速に転職活動を進めていかないといけません。
「ゆっくり自分のペースで転職活動を進めていきたい!」
という人は少々息苦しさを感じるかもしれませんね。
転職エージェントの使いこなし方
「やっぱり転職エージェントを使うのは止めておこうかな・・・」
「面倒なのは嫌だけど非公開求人はちょっと気になる・・・」
という方もいることでしょう。
デメリットがあるのは事実ですが、使い方次第で転職エージェントは強い味方になります。
ここからは転職エージェントの使いこなし方について詳しくご説明します。
利用すべきタイミング
そもそも転職エージェントはどのタイミングで利用すればいいのかというと、理想は退職の3ヶ月前。
すぐに転職先が見つかる保証なんてありませんから、退職前に次の仕事を見つけておけば収入が途絶えることもありません。
内定をもらった状態で上司に退職の意志を打ち明ければ、ムリに引き留められることもないでしょう。
もちろん、会社を辞めてから転職活動をスタートするのも問題はありません。
しかしながら、退職直後は社会保険の切り替え手続や引越しなど、何かとバタつくことも多いため早めに動き出すことをおすすめします。
退職時期が決まっていなくても大丈夫
「いつ退職するか、まだ決められていない・・・」
という人もいますよね。
具体的な退職時期が決まっていないなら、キャリアアドバイザーと相談しながらベストなタイミングを考えてみるのもひとつ。
後述しますが、中途採用の求人は時期によって大きく変動するものです。
少なくとも半年以内に退職するつもりなら、カウンセリングを受けてみる価値はありますよ。
ただし、転職の方向性がなかなか定まらないと、すぐに企業を紹介してもらえないこともあります。
意思が固まっていない状態で選考へ進んでもあっさり落とされますから、仕方ありません。
面談に備えて準備する
「キャリアカウンセリングでは何を聞かれるんだろう・・・」
と不安に思う人も多いですね。
カウンセリングで質問されることは、転職活動における基本的なことばかり。
転職エージェントによって多少質問内容は変わりますが、おおよそ以下の内容を想定しておけば問題ありません。
- 転職活動の状況確認
- 職務経歴とプロフィール
- 希望業界、希望職種
- 給与や休日など条件面
それぞれについて簡単に見ていきましょう。
転職活動の状況確認
まずは基本中の基本として、転職活動の状況について必ず質問されます。
- 転職活動をはじめたばかりなのか
- 現在何社に応募しているのか
- どれくらい面接に進めているか
- 内定はもらえているのか など
「まだ1社も応募していないんだけど・・・」
という方も問題ないのでご安心ください。
また、他の転職エージェントへの登録状況を質問されることもあります。
2〜3社の転職エージェントを利用する人がほとんどですので、他社の利用を隠す必要はありません。
他社に不満を感じていることがあれば、あわせて伝えることをおすすめします。
職務経歴とプロフィール
職務経歴やあなた自身のプロフィールについても詳しく聞かれます。
職務経歴についてはとくに、どんな業務を経験してきたか、どのようなスキルが身についているのか、具体的に伝えられるように考えを整理しておきましょう。
「専門的な業務内容を話しても理解してもらえないのでは・・・?」
と心配する人もいますが、大手の転職エージェントをはじめ、業種や職種ごとに専門チームがいることも多いのでご安心ください。
「自分をよく見せたい!」と思う気持ちは大切ですが、職務経歴やプロフィールで嘘をつくことは厳禁。
すぐにバレる可能性もゼロではないですし、なによりも転職後のミスマッチを引き起こします。
あなたらしく働ける職場と出会うためにも、正直に伝えることが基本ですよ。
希望業界、希望職種
どんな会社に転職して、どんな仕事をしたいか、もう考えはまとまっていますか?
カウンセリングの際に具体的な希望を伝えられるように、あらかじめ考えておきましょう。
とくに以下の点はきちんと考えを整理しておくことをおすすめします。
- 現職に対する不満やストレス
- どうして転職を決意したのか
- 転職先に求める給与など諸条件
「次の仕事への希望が明確に定まっていない・・・」
という方も多いですが、心配することはありません。
カウンセリングを通じて、次に進むべき道を一緒に考えていけますよ。
条件面は優先度をつける
給与や年間休日など、条件面の希望については優先度を考えておきましょう。
- 年収はどれくらいを目指したいか
- 年間休日は最低何日欲しいか
- 福利厚生はどこまで重視するか
- 通勤時間は何時間まで許容できるか など
希望を100%満たしてくれる会社と出会えることなんてまずありません。
だからこそ、絶対にゆずれない条件と、妥協できる条件をあらかじめ考えておくことが大切です。
「あなたの経歴では希望条件すべてを満たすことは難しい」
とズバッと本音をいわれることもあるでしょう。
客観的なアドバイスを素直に受け止めることも大切ですよ。
転職に前向きな姿勢を見せる
大前提として、転職エージェントのキャリアアドバイザーはひとりで何名もの転職希望者に対応しています。
高い売上目標を背負わされ、1ヶ月で数十名のカウンセリングをこなしています。
何がいいたいかというと、「この人はきっと転職しない」と判断されると、十分なサポートを受けられなくなるということ。
求人紹介や応募書類の添削など、手厚いサポートを希望するのなら転職に前向きな姿勢を見せましょう。
ポイントは「なるべく早く転職したい」とアピールすること。
キャリアアドバイザーが注力したいのは、半年後の売上より今月・来月の売上。
「この人はすぐに転職する!」と確信を持ってもらえれば、充実したサポートを受けられますよ。
面接ではないが油断は厳禁
また、カウンセリングへ参加するときに気を抜きすぎるのも禁物。
もしもあなたがビジネスマナーに欠ける対応をしていると、「この人に企業を紹介しても、内定はもらえなさそう・・・」と判断されるリスクがあります。
最悪の場合、「弊社ではサポートできません。他をあたってください。」とサポートを断られる可能性だってあるんです。
無料で利用できるサービスといえど、くれぐれも社会人として真摯な対応を心がけましょう。
「この人なら大切な取引先に自信をもって紹介できる!」
と思ってもらえるように、気持ちを引き締めて臨んでくださいね。
服装・身だしなみも大事
キャリアカウンセリングは基本的に服装自由です。
普段からスーツを着て働いているなら、そのままスーツで面談に行きましょう。
休日や週末に面談を予定しているなら私服で参加しても問題ありません。
カウンセリングは1時間前後じっくりと話しますから、リラックスできる着慣れている服装を選ぶことがポイントですよ。
もし服装に迷ったなら、スーツもしくはビジネスカジュアル程度を意識してください。
スーツといってもネクタイは必須ではありませんし、夏の暑い時期であれば半袖シャツでも問題ありません。
チノパンにポロシャツのような、カジュアルな服装もいいですね。
女性もカットソーにジャケットやカーディガンを羽織っていくなど、仲の良い取引先との打ち合わせにいくつもりで服装を考えてみてください。
メイクやアクセサリーも普段通りで問題ありませんし、髪色もわざわざ面談のために暗く染め直す必要はありません。
ラフすぎる私服はリスクがある
ただし、ラフすぎる服装でキャリアカウンセリングへいくことは要注意。
たとえば穴の空いたジーンズにサンダル、過度に露出の多い服装は、第一印象で悪いイメージを持たれてしまう可能性が高いです。
「服装自由と言っているくせに、好きな服を着ていってなぜ悪いのか!」
という空気を読めない人もいますが、転職エージェントも人を選ぶことを忘れてはいけません。
ビジネスマナーに欠ける人を取引先に紹介しようものなら、クレームに発展する可能性がありますし、最悪の場合、取引停止になることも。
私服でカウンセリングへ行くときも、社会人として恥ずかしくない清潔感のある服装を選びましょう。
2〜3社で話を聞いてみる
転職エージェントを利用するなら、複数社に登録してから1〜2社に絞り込んでいくことをおすすめします。
大手転職エージェント1社に登録しておけば大丈夫と思われがちですが、各社が独占案件として抱えている非公開求人も多いです。
書類選考突破の秘訣や面接のアドバイスなど、キャリアアドバイザーによって得意な分野もさまざま。
一概にはいえませんが、大手と中小の特徴を簡単にまとめると以下の通り。
大手転職エージェントは人数をさばくことを最優先に考えている担当者も多く、求人数は多いものの対応があっさりしていることもしばしば。
中小のエージェントは求人数や拠点こそ少ないものの、一人ひとり丁寧に対応してくれるという特徴があります。
3〜4社の転職エージェントで話を聞いてみて、「この人なら信頼できそう」と思えたキャリアアドバイザーとタッグを組んで進めていくのがベストですよ。
電話面談も活用する
「何社もカウンセリングを受けに行くのは面倒くさい・・・」
「上司に隠れて転職活動をしているから動きづらい・・・」
という方もいることでしょう。
一部の転職エージェントは電話面談に対応しているので、うまく活用すれば効率的に転職活動を進められますよ。
たとえば、以下の2社は状況次第で電話面談に対応可能です。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント など
反対に、以下のエージェントは対面でのカウンセリングが必須となっています。
- doda
- JACリクルートメント など
忙しい人にとって電話面談は便利ですが、対面での面談を前提としている転職エージェントがほとんど。
直接会って話したほうが細かいニュアンスを伝えやすかったり、職務経歴書の添削もわかりやすいといったメリットもあります。
「どうしてもカウンセリングへいく時間が取れない・・・」
「転職エージェントのオフィスまで片道2時間かかる・・・」
というときは、気になっている転職エージェントに電話面談での対応が可能か問い合わせてみましょう。
転職サイトは必ず併用する
転職エージェントを利用するとしても、リクナビネクストやdoda、en転職などの大手転職サイトも必ず併用しましょう。
あまりたくさん登録すると大量のメールが届いて面倒くさいですが、1〜2社は使ってみてください。
プロフィールや職務経歴をきちんと登録しておけば、あなたの経歴に興味を持った企業からスカウトされることも。
提携先の転職エージェントから具体的な求人情報を提供されることもあります。
選択肢は多いほうが絶対にいいので、転職サイトもうまく活用してみましょう。
個人で活躍している人もいる
なかには個人で転職エージェントとして活躍している人もいます。
法人化はしているものの、従業員は代表取締役ひとりだったり。
当然、保有している求人数は少ないですが、うまく条件がマッチすれば手厚いサポートを受けながら転職活動を進められます。
積極的におすすめはしませんが、転職サイト経由で連絡をもらったり、人づてで紹介されたら話だけでも聞いてみてはいかがでしょうか。
担当変更を願い出てみる
「イマイチこちらの意図がうまく伝わらない・・・」
「紹介される求人がどれもちょっとズレたものばかり・・・」
前半のパートでもお伝えしたように、転職エージェントに不満を感じる人がいるのは事実。
噛み合わないキャリアアドバイザーとやりとりを続けても時間のムダなので、早めに担当変更を願い出ましょう。
ほとんどの転職エージェントは、担当変更を願い出れば真摯に対応してくれます。
「はじめての転職で不安なので、ベテランの方にアドバイスを受けたい」
「異業種に挑戦したいので、担当業界について詳しい人の話が聞きたい」
といった内容をメールで送れば、きっと対応してくれますよ。
スムーズに担当を変えてもらえなかったり、会社としての対応に不満を感じるなら、潔く別のエージェントへ切り替えましょう。
決して情にほだされない
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、いろんな人が活躍しています。
鼻息の粗いゴリ押しタイプもいれば、アイドル顔負けの美人アドバイザーも。
選考がうまく進んで複数社から内定をもらえたとき、くれぐれも情にほだされないように注意してください。
転職エージェントとしては、少しでも紹介フィーの高い会社に転職してほしいのが本音。
ほんとうはA社に入社したほうが活躍できるとわかっていても、B社に決まると売上が50万円高くなる場合、B社への入社を勧めてくることがあります。
「一生懸命サポートしてくれたし、○○さんの意見を尊重しようかな・・・」
なんて考えてしまうと、あとで痛い目にあうのはあなたです。
意見がたまたま一致したなら問題ありませんが、最終的には自分自身で入社すべき会社を判断しましょう。
おすすめの転職エージェント
ここまでデメリットや注意点、使いこなし方など、いろいろと細かくお伝えしてきました。
「結局どの転職エージェントを使えばいいの?」
と迷ってしまうのもムリはありません。
各社それぞれに強みや特徴があり、扱っている求人のジャンルや対象エリアもさまざま。
そこで以下5つの特徴に分けて、おすすめの転職エージェントをピックアップしました。
あなたの希望に当てはまりそうな会社を、ぜひ探してみてください。
幅広い選択肢から探したい
「転職はしたいけど、具体的にどんな会社に入りたいか定まっていない」
「幅広い選択肢から次の転職先を考えてみたい」
と考えているのなら、膨大な求人数を保有する大手転職エージェントがおすすめ。
あらゆる業種・職種の求人を抱えているので、キャリアアドバイザーと相談しながら新たな可能性を探っていけますよ。
リクルートエージェント
求人数 | 約90%が非公開求人 |
---|---|
対応エリア | 全国 |
特徴 | 転職支援実績No.1 |
まずは転職エージェント最大手のリクルートエージェント。
すでに利用したことのある方も多いのではないでしょうか。
なんといっても支援実績No.1ですし、大幅な年収アップを期待できるハイクラス求人まで幅広くカバー。
定期的に開催している面接力向上セミナーも好評ですよ。
新しい可能性を探りつつ、年収アップも期待したいという方は、まずはリクルートエージェントの門を叩いてみてください。
doda
求人数 | 非公開求人8万件以上 |
---|---|
対応エリア | 全国 |
特徴 | 転職者満足度No.1 |
続いてはテレビCMなどで見かけることの多いdoda。
保有求人数や転職支援実績はリクルートエージェントに負けず劣らずのトップクラスで、とくに転職者満足度ではNo.1に輝いています。
他の転職エージェントではあまり見られない、2名体制でサポートしてくれる点など、対応の手厚さも評判ですよ。
大幅な年収アップを目指したい
「今の自分の実力なら、未経験でももっと高い年収を目指せるはず」
「海外も視野に入れてキャリアアップしていきたい」
と上昇志向の強い方には、ハイクラス求人に強い転職エージェントがおすすめ。
転職活動を通じて、自分の実力がどれだけ通用するのか試してみましょう。
ビズリーチ
求人数 | 6,700社以上 |
---|---|
対応エリア | 全国 |
特徴 | 年収750万円以上の方のみ |
すでに年収が750万円を超えているなら、もっともおすすめなのはビズリーチ。
タクシーの車内広告をはじめ、都市部でもテレビCMを見る機会が増えてきましたね。
転職サイトでは珍しい有料プランを活用すると、気になる企業に直接アプローチできるなど、転職活動の幅が一気に広がります。
有料プランは7日間お試し利用もできるので、ハイクラス求人を目指すなら要チェックですよ。
転職の方向性に迷っている
「どんな会社に転職すべきか全然わからない・・・」
「今の会社を辞めるべきか、まだ迷ってる・・・」
と今後のキャリアに迷っているのなら、カウンセリングに定評のある転職エージェントを利用してみましょう。
単に求人を紹介されるだけではなく、これからのキャリアについてじっくり考えていくことができますよ。
パソナキャリア
求人数 | 40,000件以上 |
---|---|
対応エリア | 首都圏のみ |
特徴 | カウンセリングは1.5〜2時間 |
人材サービス大手のパソナが運営する転職エージェント。
キャリアカウンセリングにじっくり時間をかけてくれるため、方向性に迷っている方におすすめ。
女性の転職に強いという特徴もあります。
対応エリアは首都圏のみですが、営業系職種や管理部門などの事務系職種で転職を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
専門領域で強みを伸ばしたい
「今の仕事自体は好きだから、もっとスキルを伸ばしたい」
「スペシャリストとして自分のキャリアを築いていきたい」
とお考えなら専門領域に強みを持つ転職エージェントの利用を考えてみましょう。
ITやアパレル、医療・介護、クリエイティブ系職種まで、専門領域に強い転職エージェントをピックアップしました。
ワークポート
求人数 | 15,000件以上 |
---|---|
対応エリア | 関東・関西・名古屋・仙台・福岡 |
特徴 | 転職決定人数No.1 |
ワークポートは元々IT・インターネット業界に特化した転職エージェントとしてスタート。
IT業界の求人に強いという特徴はそのままで、現在は総合型の転職エージェントとして幅広い業種・ジャンルの転職をサポートしています。
インターネット関連のビジネスに興味がある方には、とくにおすすめです。
type転職エージェント
求人数 | 約80%が非公開求人 |
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対応エリア | 首都圏のみ |
特徴 | 利用者の71%が年収アップ |
type転職エージェントも大手エージェントの一角ですが、対応エリアは首都圏のみ。
ワークポートと同じようにIT業界に強いという特徴があります。
また、転職後に年収アップを実現した人が多い、という点も大きな魅力。
業界ごとに専任の担当者が分かれているので、あなたの希望に合わせて最適なサポートをしてくれますよ。
特化型転職エージェント
IT業界以外に限らず、業種や職種に特化した転職エージェントはたくさんあります。
転職したい業種・職種が決まっている方は、以下のリンクより気になる会社を探してみてください。
画面下側の検索フォームでお住まいのエリアを設定すると、より希望に合った転職エージェントを探せます。
ちなみにdodaやリクルートエージェントはあらゆる業種・職種の求人をカバーしているので、専門職で転職するときも登録しておくことをおすすめします。
既卒・第二新卒から働きたい
既卒の方やフリーターとして働いている方、新卒で就職して3年が経っていない方(第二新卒)は少し状況が特殊です。
既卒・フリーターの就職支援に特化した会社も増えてきていますし、第二新卒も転職活動は有利に進められることが多いですね。
それぞれの注意点を別途まとめていますので、該当する方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
既卒・フリーターにおすすめ!就職支援サービス活用法の全まとめ
新卒で入社する会社を間違えた!と感じたら早めに転職を検討すべき理由
デメリットや注意点を理解して活用を
転職エージェントはボランティアであなたの転職をサポートしているわけではありません。
だからといって「転職エージェントなんて絶対に使わない!」と拒絶するのは、あなたの選択肢を大幅に狭めてしまいます。
もっとも大切なのは、デメリットや注意点を理解したうえで正しく使いこなすこと。
どんな道具やサービスも、使い方を工夫することで大きなメリットを生み出すものですよ。
あなた自身の軸をしっかりと持って、転職エージェントを使いこなしましょう。
あなたの希望に合った転職先と出会えることを願っています。