転職回数が増えるほど、転職活動の難易度が上がっていくことは知っていますか?
20代ではじめての転職であれば、スムーズに次の仕事を見つけられる人が多いでしょう。
ただ、2回目の転職となると少し注意が必要です。
場合によっては採用担当者に警戒され、面接にすら進めなくなってしまうことも。
このページでは、20代で2回目の転職を考えている方に向けて転職成功率を高めるコツについて詳しくご説明します。
近いうちに転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
20代で2回目の転職が問題視されるケース
そもそも20代で2回目の転職というのは、通常であれば大きな問題にならないことがほとんど。
当サイト管理人も20代前半で2回の転職を経験していますし、20代で3回、4回と転職を繰り返している人もいます。
ではどういったときに問題になる可能性があるのか、状況別に詳しく見ていきましょう。
1回目の転職から1年未満の場合
まず挙げられるのは、前回の転職から1年未満で退職している場合。
「会社の業績悪化でリストラされた・・・」
「連日深夜まで残業を強要された・・・」
などの理由がない限り、安易に退職を繰り返す可能性が高い人と判断される可能性が高いです。
2社目に入社して3ヶ月未満で退職している場合なんて、もう最悪。
採用担当者がとくに嫌がるのは、せっかく採用したのにすぐ退職されること。
中途採用には1人あたり100万円前後の費用がかかっていることも多いですし、採用担当者の出世にも影響が出てしまいます。
大手企業の採用担当者ほどリスクを避けたがる傾向が強く、1年未満で退職している人は書類選考で落とすことが多いです。
もちろん会社によって採用基準はさまざまなので、「うちは転職回数なんて気にしない!」という会社もゼロではありませんよ。
退職理由が完全に自己都合な場合
そもそも今あなたが退職を考えている理由は何ですか?
退職理由が完全なる自己都合な場合、これもまた転職活動で不利になる可能性が高いです。
「イメージしていた仕事とちがったから」
「もっと面白い仕事がやりたくなった」
などの理由で退職するなら、少なくとも面接へ進むときは退職理由の伝え方を工夫しましょう。
「この人はちょっとでもイヤなことがあると、すぐに退職する人なんだな」
と面接官に判断されてしまうと、次の選考に進めることはありません。
何度もお伝えしますが、すぐ辞めそうな人は採用担当者にとって天敵。
「そういった理由で退職したなら仕方ないですね」
と思われるような退職理由を考えてみてください。
業種や職種がまったく異なる場合
次にやりたい仕事はもう決まっていますか?
1社目、2社目、そして3社目となるわけですが、業種や職種がそれぞれまったく異なるときも要注意です。
たとえば1社目はアパレルの販売職で、2社目は不動産の営業、3社目で経理部を志望している場合、あまりにも関連性が薄いですよね。
採用担当者を納得させられるだけの明確な理由があれば問題ないものの、書類選考の段階でお祈りメールが送られてくる可能性も高いです。
1社目からずっと同じ職種だったり、今までの経験と何らかの関連性がある業種であれば、そこまでマイナスな印象を与えることはありません。
まったく別の業種への転職を考えている方は、なぜその業種で働きたいのか、明確な理由を考えておきましょう。
20代で2回目の転職でも問題ないケース
ここまで20代で2回目の転職が問題になるケースをご覧いただきました。
とはいえ個々人の状況次第で転職の難易度は大きく変動するものです。
ここからは転職回数が2回目でもとくに問題視されないケースについても見ていきましょう。
2社目で3年以上勤務した場合
まずは2社目で3年以上の経験を積んでから転職するようなケース。
たとえば20代前半で1度転職して、20代後半で2度目の転職を考えている場合、書類選考であっさり落とされるリスクは低いです。
2~3年ほど経験を積んでいれば、キャリアアップのための転職というポジティブな印象を与えることができます。
営業職として年間MVPに輝いたなど、2社目でわかりやすい実績や成果を残せている人は、むしろ転職しやすいともいえますね。
今までの経験を活かせる転職先を選べば、大幅な年収アップも期待できるかもしれません。
複数の会社から内定をもらえれば、条件交渉などは少し強気に進めてみてもよいでしょう。
会社都合で退職させられた場合
1社目あるいは2社目の退職が会社都合によるものだった場合も、あまり問題視されないことが多いです。
わかりやすいのは会社の倒産ですね。
倒産まではいかずとも、業績不振から賞与がゼロになったり、給与の支払いが遅延したことを理由に退職を決意した人もいます。
会社都合による退職は本人の責任ではありませんから、たとえ2社目の在籍期間が1年未満でも事情を理解してくれる採用担当者は多いでしょう。
履歴書や職務経歴書を提出するときは、退職理由を具体的にわかりやすく記載することを忘れずに。
明らかにブラック企業だった場合
「朝7時から夜11時まで残業代なしで働かされた・・・」
「休日も仕事の電話がきてろくに休めなかった・・・」
前職が明らかにブラック企業だった場合も、まともな採用担当者であれば理解してくれるでしょう。
すんなり信じてくれる採用担当者が多数ではあるものの、なかには疑ってくる面接官もいます。
上司からの着信履歴をキャプチャしたものやタイムカードのコピーなど、過酷な労働を証明できるものを何か用意しておくと安心です。
家庭の事情で退職を選んだ場合
最後にもうひとつ、家庭の事情で会社を辞めた場合も考慮してもらえることが多いですね。
両親の介護が必要で一時的に仕事を離れた場合や、旦那の仕事の都合で遠方への引っ越しが必要になって退職した場合など。
これもまた本人の都合ではありませんから、マイナスな印象を与えることは少ないです。
ただ、家庭の事情を退職理由として伝えると、頻繁に休むことや短期間で退職することを懸念される可能性も高まります。
なるべく休まず、かつ長く働いてくれる人に入社してほしいのが採用担当者の本音ですから、内定をもらえるまで時間がかかることも考慮しておきましょう。
万が一転職先がすぐに見つからないときは、派遣の仕事などで食いつなぐことも考えてみてください。
2回目の転職に挑む際に注意すべきこと
2回目の転職が問題視されるケース、そうでないケースについてご紹介しましたが、すでに2社目を退職していたり、転職を決意しているなら何が何でも3社目を探すしかありません。
かといって「採用してくれるならどんな会社でもいい」なんてことはありませんよね。
ここからは2回目の転職に挑む上での注意点について詳しくご説明します。
中長期的な視点で転職先を選ぶ
冒頭でもお伝えしたように、転職回数が増えていくほど転職先の選択肢は狭まっていきます。
「3回以上転職している人は無条件で不合格」
と判断している会社もあるくらいです。
少なくとも20代のうちにこれ以上転職回数を増やすことがないように、中長期的な視点で転職先を選びましょう。
どのようなキャリアを描くかは人それぞれですが、たとえば以下のような考え方もひとつです。
- とにかく次は安定したいから、仕事内容は問わずに大手かつ有名な会社を選ぶ
- 将来的に独立したいから、年収の高さよりスキルと人脈が身につく会社を選ぶ
- 〇〇のスペシャリストを目指したいから、関われる仕事の内容で転職先を探す
- この人に付いていきたい!と思える社長の下で働きたいから、ベンチャーを狙う など
5年後、10年後、あなたはどうなっていたいですか?
将来について真剣に考えてから、入社すべき会社を見極めることが大切ですよ。
転職活動が長引くことも想定する
はじめての転職活動は、どれくらい時間がかかりましたか?
「2週間くらいですんなり転職先が見つかった!」
という方も少なくないものの、2度目の転職活動は長引くことも想定しておきましょう。
すでに退職している方はどうにもできませんが、在職中の方は内定をもらえた状態で最終出勤日を迎えられるとベスト。
失業保険を当てにするにしても、自己都合退職だと手続きを済ませてからお金を受け取れるまで基本的に3ヶ月以上かかります。
転職先が見つからず、半年以上無職の状態が続いてしまう人もいます。
短期アルバイトや派遣の仕事で食いつなぐという選択肢もありますが、できれば避けたいですよね。
貯金に余裕がない方はとくに、早めに転職活動をスタートさせましょう。
選考で不利にならないためにできること
はじめての転職と比較すれば、少なからず難易度が高くなる2回目の転職。
ここからは選考で不利にならないように事前に対策できることについて詳しくご説明します。
書類選考や面接に苦手意識がある方はとくに、本命企業へ応募する前にチェックしてみてください。
転職エージェントで相談してみる
1回目の転職のとき、転職エージェントは利用しましたか?
中途採用の求人を探すだけなら転職サイトでもたくさん見つかりますが、転職エージェントは相談できるのが最大のメリット。
「転職はしたいけど、どんな会社で働きたいか決まっていない・・・」
と悩んでいる方はとくに、まずは一度キャリアカウンセリングを受けてみてください。
あなたの経歴やスキルを詳しくヒアリングしたうえで、希望に合いそうな求人を紹介してもらえますよ。
転職エージェントが保有する非公開求人も忘れてはいけません。
誰もが知っている大手企業をはじめ、転職サイトでは見つけられない優良企業と出会えるチャンスがあります。
大手の転職エージェントほど、たくさんの非公開求人を抱えているので、まだ登録していない方は早めに申し込んでおきましょう。
ただし、転職エージェントを使いこなすためにはちょっとしたコツがあるので、気になる方は以下の記事もあわせてご覧ください。
職務経歴書は事前に添削を受ける
転職サイトなどで気になる会社を見つけられたとしても、面接に進むためには書類選考を突破しないといけません。
はじめての転職とはちがって、職務経歴書に書けることも多少は増えているはずです。
「この人なら一度会ってみてもいいかな・・・」
と採用担当者に思ってもらえる職務経歴書、履歴書を書ける自信はありますか?
下手をすると、応募から数時間後には不採用通知が届きますから、書類選考で油断は禁物。
できれば事前に第三者に目を通してもらって、アドバイスをもらいましょう。
転職について相談できる先輩や友人がいれば、職務経歴書に対して率直な意見をもらってみてください。
転職エージェントを利用している方は、やりとりしている担当者に添削を依頼しましょう。
どんな書き方をすれば通りやすいのか、貴重なノウハウをたくさん持っているので、利用しない手はありませんよ。
面接が苦手なら必ず対策しておく
書類選考を無事に通過できたら、次は面接です。
「なぜ退職しようと思ったのか」
「あなたを採用するメリットは何か」
などの突っ込まれた質問をされて、スムーズに回答できますか?
面接に苦手意識がある方は、少なくとも前日にイメージトレーニングをしておきましょう。
あらゆる質問を想定して、どのように回答するか練習してみてください。
ほかにも転職エージェント最大手のリクルートエージェントでは、受講者の99%が「満足」と回答している面接力向上セミナーを定期的に開催しています。
「絶対にここで働きたい!」
と思える会社があるなら、面接を受けに行く前に受講してみてはいかがですか?
面接は一発勝負、失敗したら次はありません。
むやみに転職回数を増やさないように
20代で2回目の転職となると、不安に感じることも多いでしょう。
はじめての転職と比べれば難易度は上がるものの、それでもまだ20代、チャンスはたくさん広がっています。
絶対に避けてほしいのは、何度も転職を繰り返してしまうこと。
20代といえど、転職回数をむやみに増やしてしまうのは非常に危険ですよ。
転職先選びで失敗したくないなら、無料で利用できる転職エージェントなどを最大限使い倒しましょう。
また、中途採用の求人は日々変動しているので、スピードも重要です。
「この会社、条件も良さそうだけど明日応募すればいいや」
なんて考えていたら、次の日には募集が終了していることも。
納得のいく転職先と出会えるように、今できることから一歩を踏み出してみてください。